コンテンツマーケティングのKPI指標|商談・受注から逆算する設計法

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/2011分で読めます

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コンテンツマーケティングのKPI設計で失敗しないために

コンテンツマーケティングのKPIは、PVやセッション数といった認知指標だけでなく、自社の最終目標(商談・受注)から逆算して設計し、改善アクションにつなげる仕組みとセットで運用することで初めて成果につながります——本記事ではこの結論を詳しく解説します。

「記事を定期的に公開してPVは増えているが、商談や受注につながっているか分からない」「KPIの設定に自信が持てない」——このような悩みを抱えるBtoB企業のマーケティング担当者は少なくありません。

KPI(Key Performance Indicator) とは、重要業績評価指標のことで、目標達成に向けた中間的な進捗を測定する指標です。KGI(Key Goal Indicator) は、重要目標指標のことで、売上増加やリード獲得数など、最終的な事業目標そのものを示す指標を指します。

多くの企業がPVやセッション数をKPIとして追いかけていますが、それだけでは本当の成果を測定できません。重要なのは、KGI(最終目標)から逆算してKPIを設計し、改善アクションにつなげる仕組みを作ることです。

この記事で分かること

  • KPIとKGIの基本概念と正しい関係性
  • 認知からコンバージョンまで目的別のKPI指標一覧
  • PV偏重の罠と成果につながるKPI設計の考え方
  • KPI設定前の確認チェックリストと改善サイクルの回し方

KPIとKGIの基本|正しい関係性を理解する

KPI設計の第一歩は、KPIとKGIの違いを正しく理解し、両者の関係性を明確にすることです。

KGIは「最終的に達成したい目標」であり、KPIは「その目標に向かっているかを測る中間指標」です。BtoBコンテンツマーケティングにおけるKGIの例としては、商談数、受注数、売上増加などが挙げられます。一方、KPIはそれらを達成するための中間指標として、問い合わせ数、資料ダウンロード数、MQL(Marketing Qualified Lead)数などを設定するのが一般的です。

KPI設定で重要なのは、SMART目標の考え方です。これは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性)、Time-bound(期限付き)の5要素で目標設定する手法を指します。「PVを増やす」という曖昧な目標ではなく、「四半期で問い合わせ数を前期比で向上させる」のように、測定可能で期限のある目標を設定することが重要です。

BtoBコンテンツマーケティングにおけるKGIとKPIの関係

BtoBの購買プロセスは、認知→検討→商談→受注という流れをたどります。この各段階に対応したKPIを設計することで、コンテンツがどの段階で効果を発揮しているかを可視化できます。

KGIからKPIへの落とし込みの流れは以下の通りです。

  1. KGIの設定: 最終目標(例:四半期の受注件数)を明確にする
  2. 商談化率の逆算: KGI達成に必要な商談数を算出する
  3. コンバージョン率の逆算: 商談に至るために必要なMQL数・問い合わせ数を算出する
  4. 認知指標の設定: コンバージョンに至るために必要なPV・UU数の目安を把握する

このように、最終目標から逆算してKPIを設計することで、各指標の意味と役割が明確になります。

目的別KPI指標一覧|認知から受注までの設計

KPIは目的に応じて階層化して設計することが効果的です。ここでは、認知・エンゲージメント・コンバージョン・リテンションの4段階に分けて、代表的なKPI指標を紹介します。

オーディエンスビルディングとは、コンテンツを通じて継続的に接触する読者・視聴者(オーディエンス)を構築することを指します。コンテンツマーケティングでは、単発のPV増加よりも、オーディエンスをいかに構築できたかが重要な指標となります。

【比較表】目的別KPI指標一覧表

段階 目的 代表的なKPI指標 測定ツール例
認知 コンテンツの露出拡大 PV、UU、セッション数、検索順位 GA4、Search Console
エンゲージメント 読者との関係構築 滞在時間、読了率、回遊率、メルマガ登録数 GA4、ヒートマップツール
コンバージョン 見込み顧客の獲得 資料DL数、問い合わせ数、MQL数、商談化率 MA、SFA
リテンション 顧客価値の最大化 LTV、リピート率、解約率 CRM

認知・エンゲージメント指標の選び方

認知段階のKPIは、コンテンツがどれだけ多くの人に届いているかを測定するものです。PV(ページビュー)、UU(ユニークユーザー)、セッション数などが代表的です。ただし、これらの指標だけでは「見られている」ことしか分かりません。

エンゲージメント指標は、読者がコンテンツにどれだけ関心を持っているかを測定します。滞在時間、読了率(ページをどこまでスクロールしたか)、回遊率(他のページも見ているか)などが該当します。近年は、「ページに1分以上滞在したユーザー数」をエンゲージメント評価軸に追加する企業も増えています。

オーディエンスビルディングの観点では、メルマガ登録数やSNSフォロワー数も重要なKPIとなります。これらは「継続的に接触できる読者」を獲得できているかを示す指標です。

コンバージョン・リテンション指標の選び方

BtoBコンテンツマーケティングで最も重視されるのがコンバージョン指標です。資料ダウンロード数、問い合わせ数、MQL数、商談化率などが該当します。これらは「コンテンツが商談・受注に貢献しているか」を直接測定できる指標です。

LTV(Life Time Value) は、生涯顧客価値のことで、1人の顧客が取引期間中にもたらす総利益を示す指標です。リテンション段階では、LTVやリピート率を測定することで、コンテンツが既存顧客の維持・育成に貢献しているかを評価できます。

PV偏重の罠|なぜ認知指標だけでは成果が出ないのか

PV数やセッション数だけをKPIに設定し、数字が増えているから成功と判断することは危険です。これは多くの企業が陥る失敗パターンです。認知指標が伸びても商談・受注につながっていなければ、コンテンツマーケティングの本来の目的を達成できていません。

ある調査によると、PR分野において露出量(活動指標)中心の測定が多く、戦略的なKPI(センチメント、メッセージ浸透度など)が未活用という成果測定の壁が判明しています(出典不明のため参考値)。コンテンツマーケティングでも同様に、「どれだけ露出したか」ではなく「どれだけ成果につながったか」を測定する必要があります。

PV偏重が危険な理由は以下の通りです。

  • 量と質の乖離: PVが増えてもターゲット外のユーザーが多ければ商談につながらない
  • 改善アクションが不明確: PVが増えても「次に何をすべきか」が分からない
  • 目的と手段の逆転: PV増加が目的化し、本来の目的(商談・受注)が置き去りになる

成果につながるKPI設計の考え方

成果につながるKPI設計では、KGI(商談数、受注数)から逆算してKPIを設定することが重要です。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. KGIを明確にする: 四半期で達成したい商談数・受注数を設定
  2. コンバージョン指標を設定: KGI達成に必要な問い合わせ数・MQL数を逆算
  3. 認知・エンゲージメント指標を紐付け: コンバージョンに至るための前段階の指標を設定
  4. 各指標の関係性を可視化: ファネル形式で指標間の関係を整理

PVを否定するわけではありません。認知指標は「コンテンツが見られているか」を把握する上で重要です。しかし、PVと成果指標(コンバージョン)をバランスよく測定し、両者の関係性を分析することが重要です。

KPI設定・運用の実践|改善アクションにつなげる仕組み

KPIは「測る」だけでは意味がありません。測定した数値を「改善アクション」につなげる仕組みとセットで運用することが重要です。

少人数チームでも実践できる現実的なアプローチとして、以下のポイントを押さえてください。

  • KPIを増やしすぎない: 最初は「KGI+最重要KPI」に絞る
  • 定期的なレビューサイクルを回す: 月次でKPIを振り返り、改善アクションを決定
  • 測定環境を整える: GA4やMAツールの設定を最初に整備する

SMART目標の考え方を活用し、各KPIに対して具体的・測定可能・達成可能・関連性・期限の5要素を設定することで、改善アクションにつなげやすくなります。

【チェックリスト】KPI設定前の確認項目

  • KGI(最終目標)が数値で明確に設定されている
  • KGIから逆算してKPIを設計している
  • ターゲットペルソナ(業種・役職・課題)が明文化されている
  • 各KPIがSMART目標の5要素を満たしている
  • GA4・MAツール等の測定環境が整っている
  • KPIの測定頻度・担当者が決まっている
  • KPIレビューの定期ミーティングがスケジュールされている
  • KPIが未達の場合の原因分析プロセスが決まっている
  • 改善アクションを実行する体制・リソースがある
  • コンテンツと営業部門の連携フローが設計されている

KPIレビューと改善サイクルの回し方

KPI運用を継続するためには、定期的なレビューサイクルを回すことが重要です。

月次レビューの進め方

  1. 数値の確認: 各KPIの実績値を確認し、目標との差異を把握
  2. 原因分析: 未達の場合は「なぜ」を深掘り(コンテンツの質か、集客の問題か等)
  3. 改善アクションの決定: 次月で取り組む具体的なアクションを決定
  4. 実行と記録: アクションを実行し、結果を記録

四半期レビューの進め方

四半期レビューでは、KPI自体の見直しも行います。設定したKPIが適切かどうか、KGIとの関係性が正しいかを確認し、必要に応じてKPIの変更・追加を行います。

PDCAサイクルを回すためのシンプルな運用フローとして、「週次でコンテンツ公開→月次でKPIレビュー→四半期でKPI見直し」というリズムを作ることをおすすめします。

まとめ:商談・受注から逆算したKPI設計で成果を出す

本記事では、コンテンツマーケティングのKPI設計について、基本概念から実践的な運用方法までを解説しました。

重要なポイント

  • KGI(最終目標)から逆算してKPIを設計する
  • 認知・エンゲージメント・コンバージョン・リテンションの4段階でKPIを階層化する
  • PV数だけをKPIにするのは危険——成果指標とバランスよく測定する
  • KPIを「測る」だけでなく「改善する」仕組みとセットで運用する
  • 少人数チームでも、KPIを絞り込み定期レビューサイクルを回すことで運用可能

まずは本記事で紹介したチェックリストでKPI設定の準備状況を確認し、目的別KPI一覧表を参考に自社のKPIを設計してみてください。

コンテンツマーケティングのKPIは、PVやセッション数といった認知指標だけでなく、自社の最終目標(商談・受注)から逆算して設計し、改善アクションにつなげる仕組みとセットで運用することで初めて成果につながります。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1コンテンツマーケティングのKPIは何を設定すべきですか?

A1自社の最終目標(KGI)から逆算して設定することが重要です。認知段階ではPV・UU、エンゲージメント段階では滞在時間・読了率、コンバージョン段階では資料DL数・問い合わせ数・商談化率を設定するのが一般的です。PVだけでなく成果に直結する指標をバランスよく設定することがポイントです。

Q2KPIとKGIの違いは何ですか?

A2KGIは最終的な事業目標(例:売上増加、受注数)を示す指標です。KPIは目標達成に向けた中間的な進捗を測定する指標(例:問い合わせ数、商談化率)です。KGIを先に定め、そこから逆算してKPIを設定するのが正しい設計手順です。

Q3PV数をKPIに設定するのは間違いですか?

A3PV数を設定すること自体は間違いではありませんが、PV数だけをKPIにするのは危険です。ある調査では、露出量(活動指標)中心の測定が多く、戦略的なKPIが未活用という問題が指摘されています。認知指標が伸びても商談・受注につながっていなければ目的未達です。PVは認知段階のKPIとして位置づけ、コンバージョン指標とセットで測定することが重要です。

Q4少人数チームでもKPI運用はできますか?

A4可能です。重要なのはKPIを増やしすぎないことです。最初は「KGI+最重要KPI」に絞り、定期的なレビューサイクル(月次など)を回すことが現実的です。GA4などの測定ツール設定を整え、改善アクションにつなげる仕組みをシンプルに設計することがポイントです。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。