コンテンツマーケティングの目的と効果|PV偏重では成果が出ない理由

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/2010分で読めます

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コンテンツマーケティングの目的がPV偏重になると成果が出ない理由

意外かもしれませんが、コンテンツマーケティングで成果を出すには、PVを増やすことを目的にするのではなく、CVR・商談化率向上を目的に据え、戦略(誰に・何を・なぜ)を全コンテンツに一貫して反映させることが重要です。これが本記事の結論です。

「コンテンツマーケティングを始めたいが、何を目標にすべきかわからない」「記事を増やしてPVは上がったが、商談につながらない」——このような悩みを抱えるBtoB企業のマーケティング担当者は少なくありません。

ある調査によると、BtoB企業でCPA(顧客獲得単価)の高騰を実感している企業は約半数に上ります。さらに、リードの質低下(商談化率・成約率の低下)を感じている企業は60%(「少し低下」40.0%、「かなり低下」20.0%)という結果が出ています(ただし調査対象は限定的)。

また、2024年の総広告費は7兆6730億円に達した一方で、生活者の広告態度が10年で10%以上低下していることがわかっています。この状況から、コンテンツマーケティングが広告効果低下対策の鍵と位置づけられるようになっています。

この記事で分かること

  • コンテンツマーケティングの定義と本来の目的
  • PVではなくCVR・商談化率を重視すべき理由
  • コンテンツマーケティングの目的と効果・指標の対応関係
  • 「記事を増やせば成果が出る」という誤解と正しい戦略設計

コンテンツマーケティングの定義と本来の目的

コンテンツマーケティングとは、有益なコンテンツを作成・配信し、見込み顧客の獲得・育成・購買促進を図るマーケティング手法です。広告とは異なり、直接的な売り込みではなく、顧客にとって価値のある情報を提供することで信頼を構築し、長期的な関係性を築くアプローチです。

ある調査では、中小企業のSEO・コンテンツマーケティングで成果を実感している企業は35.5%(「十分に成果を感じている」10.0%+「どちらかといえば」25.5%)となっており、費用対効果満足度で全施策1位を獲得しています(2025年調査)。また、今後1年で強化意向を示す企業も13.5%で全体1位となっています(中小企業対象の調査)。

これらの数字は、コンテンツマーケティングが適切に実施された場合に高い効果を発揮する施策であることを示しています。

リード獲得・育成・商談化という一連のプロセス

コンテンツマーケティングの本来の目的は、単にPVを増やすことではありません。リード獲得から育成、そして商談化・受注に至るまでの一連のプロセスを支援することが目的です。

CVR(コンバージョン率) とは、Webサイト訪問者のうち、資料請求・問い合わせ等の目標行動を取った割合を指します。商談化率は、獲得したリード(見込み顧客)のうち、実際に商談に至った割合です。

CPA(顧客獲得単価) は、1件のリードやコンバージョンを獲得するためにかかった費用を意味します。CPAを下げながら質の高いリードを獲得することが、コンテンツマーケティングの重要な役割となります。

PVはあくまでプロセスの入り口であり、通過点に過ぎません。PVが増えてもCVRや商談化率が低ければ、ビジネス成果には結びつかないのです。

コンテンツマーケティングで期待できる効果と指標

コンテンツマーケティングで期待できる効果は、目的によって異なります。重要なのは、各目的に対応する適切な指標を設定し、追跡することです。

ある調査によると、BtoB企業の約6割が2025年度に広告予算増額を予定しており、課題のトップは「費用対効果向上」(47.2%)と「質の高いリード獲得」(46.2%)でした。Web広告で重視する指標としてはROAS(57.0%)とCVR(41.0%)が上位に挙がっています。

この傾向は、企業がPVではなくROIに直結する指標を重視するようになっていることを示しています。

【比較表】コンテンツマーケティングの目的と効果・指標対応表

目的 期待できる効果 追跡すべき指標 注意点
認知拡大 見込み顧客との接点増加 PV、セッション数、滞在時間 PVだけを追うと成果に結びつかない
リード獲得 資料DL・問い合わせの増加 CVR(コンバージョン率) 業界・商材によりCVRの目安は異なる
リード育成 購買意欲の向上 メール開封率、再訪問率 短期的な成果を求めすぎない
商談化 営業機会の創出 商談化率、商談件数 リード量より質を重視する
受注・売上貢献 売上への直接貢献 受注率、受注金額 長期的な視点で効果測定する

認知拡大から商談化までの効果

コンテンツマーケティングは、認知拡大から商談化まで各フェーズで異なる効果を発揮します。

参考データとして、BtoBオウンドメディアのCVR平均は4.70%(3〜7%の範囲)とされています。一方、BtoB検索広告のCVR平均は3.04%(WordStreamデータ)という数値があります。ただし、これらは海外ベースのデータを含むため、日本市場では異なる可能性があります。また、業界差が大きいため自社でのベンチマーク設定が必要です。

このデータが示すのは、コンテンツマーケティングによるオウンドメディア経由のリード獲得が、検索広告と同等かそれ以上のCVRを達成できる可能性があるということです。ただし、これは適切な戦略設計がなされている場合の話です。

「記事を増やせばいつか成果が出る」という誤解

「とりあえず記事を増やせばPVが増え、いずれ成果につながる」という考え方は誤りです。 戦略なきコンテンツ量産では、いくらPVが増えても商談・受注にはつながりません。

冒頭でも触れたように、BtoB企業でリードの質低下を感じている企業は60%に上ります(調査対象は限定的)。この「リードの質低下」は、コンテンツの量を追求するあまり、ターゲットやメッセージの一貫性がおろそかになった結果とも考えられます。

また、BtoBの一般的な商談化率は2〜5%とされています。つまり、100件のリードを獲得しても、商談に至るのは2〜5件程度ということです。量より質が重要であることがこの数字からもわかります。

よくある失敗パターン

  • 「SEOで上位表示されれば成果が出る」と考え、キーワード詰め込みの記事を量産する
  • ターゲットペルソナを明確にせず、誰に向けた記事かわからないコンテンツを作る
  • 記事ごとにメッセージがバラバラで、一貫したブランドイメージを構築できない

PVが増えても商談化しないケースの典型例

PV偏重が失敗する典型的なパターンを見てみましょう。

典型例:キーワード重視でターゲットがずれている

ある製造業向けSaaSを提供する企業が、「製造業 DX」という検索ボリュームの大きいキーワードで記事を量産しました。PVは月間数万に達しましたが、問い合わせはほとんど増えませんでした。

原因を分析すると、記事を読んでいたのは「製造業DXについて一般的な情報を知りたい人」であり、「具体的なツール導入を検討している意思決定者」ではなかったのです。

このケースでは、PV(認知拡大)は達成できていましたが、ターゲットとなる見込み顧客に届いていなかったため、CVRや商談化率の向上には結びつきませんでした。

CVR・商談化率を目的に据えた戦略設計の考え方

成果を出すためには、最初からCVR・商談化率向上を目的に据えた戦略設計が必要です。具体的には、「誰に・何を・なぜ」を明確にし、全コンテンツに一貫して反映させることが重要です。

ROAS(広告費用対効果) とは、広告投資に対する売上や成果の割合を示す指標です。広告費用1円あたりの収益を示します。コンテンツマーケティングにおいても、投資対効果を意識した運用が求められます。

前述の調査では、BtoB企業の課題として「費用対効果向上」(47.2%)と「質の高いリード獲得」(46.2%)が上位に挙がっていました。これらの課題を解決するためには、以下の戦略設計が効果的です。

戦略設計のポイント

  • ターゲット(誰に): 具体的なペルソナを定義し、その人が抱える課題を明確にする
  • 価値提案(何を): 自社が提供できる独自の価値を言語化する
  • 理由(なぜ): なぜ自社を選ぶべきかの差別化ポイントを明確にする
  • 指標設計: PVではなくCVR・商談化率をKPIに設定する

戦略を全コンテンツに反映させる仕組み

戦略の一貫性を保つためには、仕組み化が欠かせません。

具体的な仕組み

  • コンテンツブリーフの標準化: 記事制作前に「ターゲット」「伝えるべきメッセージ」「期待するアクション」を明文化する
  • 品質チェックプロセス: 公開前に戦略との整合性をチェックする工程を設ける
  • 定期的な振り返り: CVR・商談化率を定期的にモニタリングし、コンテンツ改善に反映する
  • ナレッジ共有: 成果が出たコンテンツの特徴を分析し、チーム内で共有する

属人的な運用ではなく、組織として一貫したコンテンツを生み出せる体制を構築することが、長期的な成果につながります。

まとめ:コンテンツマーケティングの本当の目的は商談化・受注貢献

本記事では、コンテンツマーケティングの目的と効果について、PV偏重の落とし穴と正しい戦略設計の考え方を解説しました。

重要なポイント

  • コンテンツマーケティングはPVを追うのではなく、CVR・商談化率向上を目的に設計する
  • 「記事を増やせば成果が出る」という考え方は誤りであり、戦略なきコンテンツ量産は成果につながらない
  • 「誰に・何を・なぜ」を明確にし、全コンテンツに一貫して反映させる
  • 目的に応じた指標を設定し、定期的にモニタリングする
  • 戦略の一貫性を保つための仕組みを構築する

コンテンツマーケティングは、費用対効果満足度で全施策1位を獲得するなど(2025年調査、中小企業対象)、適切に実施すれば高い効果を発揮する施策です。ただし、その前提として正しい目的設定と戦略設計が不可欠です。

まずは自社のターゲットと提供価値を明確にし、PVではなくCVR・商談化率を追跡する体制を整えることから始めてみてください。

コンテンツマーケティングで成果を出すには、PVを増やすことを目的にするのではなく、CVR・商談化率向上を目的に据え、戦略(誰に・何を・なぜ)を全コンテンツに一貫して反映させることが重要です。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1コンテンツマーケティングの効果が出るまでどのくらいかかりますか?

A1企業規模・業界・運営体制により大きく異なるため、一概には言えません。ただし、ある調査では中小企業のSEO・コンテンツマーケティングで成果を実感している企業は35.5%で、費用対効果満足度で全施策1位を獲得しています(2025年調査)。適切な戦略設計と継続的な運用が効果を得るための前提条件となります。

Q2コンテンツマーケティングのKPIは何を設定すべきですか?

A2PVだけでなく、CVR(コンバージョン率)や商談化率を主要KPIに設定することが重要です。ある調査では、BtoB企業の課題として「費用対効果向上」(47.2%)と「質の高いリード獲得」(46.2%)が上位に挙がっています。これらの改善につながる指標を追跡すべきです。

Q3コンテンツマーケティングと広告はどちらが効果的ですか?

A3両者は役割が異なり、併用が効果的です。ただし、生活者の広告態度が10年で10%以上低下しており、コンテンツマーケティングの重要性が増しています。参考データとして、BtoBオウンドメディアのCVR平均は4.70%とされ、検索広告の3.04%を上回るという報告があります(海外ベースのデータを含むため日本市場では異なる可能性あり)。

Q4BtoBのコンテンツマーケティングで商談化率はどのくらいですか?

A4BtoBの一般的な商談化率は2〜5%とされています。リード質の低下を実感している企業が60%存在するという調査結果もあり(調査対象は限定的)、量より質を重視した戦略設計が重要です。自社のターゲットに合った質の高いコンテンツを提供することで、商談化率の改善が期待できます。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。