オウンドメディアのPV数が伸びない悩みを解決する
結論から言えば、オウンドメディアのPV数を増やすには、SEO・SNS・広告など複数の施策を「成果への影響度」で優先順位付けし、限られたリソースで最大効果を出す戦略的なアプローチが重要です。
「オウンドメディアを運用しているがPV数が伸びない」「どの施策から手をつければよいかわからない」という悩みを抱えるマーケティング担当者は少なくありません。PV(ページビュー) とは、Webページが表示された回数を指し、オウンドメディアの集客効果を測る基本指標です。
BtoBオウンドメディアの月間PV目安は、立ち上げ期(6ヶ月以内)で3,000〜5,000PV、1年後で10,000〜30,000PV、安定期で50,000〜100,000PVが一般的とされています(ただし民間企業の独自集計ベースであり、業種や規模により大きく異なるため参考値として捉えてください)。
まずは自社の現状がどのフェーズにあるのかを把握し、目標との差分を明確にすることが第一歩です。
この記事で分かること
- PV数の目安と自社目標の設定方法
- PV数が伸びない主な原因と診断方法
- SEO施策によるPV増加の具体的な進め方
- 施策の優先順位を決めるチェックリスト
PV数の目安と自社目標の設定方法
PV数の目標設定は、最終的な成果(CV数・商談数)から逆算して行うことが重要です。単純にPV数だけを追いかけても、成果につながらないトラフィックが増えてしまう可能性があります。
CVR(コンバージョン率) とは、サイト訪問者のうち、問い合わせや資料DLなどの成果につながった割合を指します。BtoBオウンドメディアの成果目安として、月間セッション10,000以上、記事数30〜50本蓄積後にSEO効果が表れ始める傾向があるとされています。
BtoB・BtoCで異なるPV目安
業種やビジネスモデルによってPV目安は異なります。BtoBオウンドメディアの場合、前述のとおり月間PV目安は以下が一般的です。
| フェーズ | 月間PV目安 |
|---|---|
| 立ち上げ期(6ヶ月以内) | 3,000〜5,000PV |
| 成長期(1年後) | 10,000〜30,000PV |
| 安定期 | 50,000〜100,000PV |
この数値はあくまで目安であり、ニッチな専門分野ではより少ないPV数でも十分な成果が出るケースがあります。逆に、広いターゲットを狙う場合はより多くのPV数が必要になることもあります。
CV数から逆算するPV目標の立て方
CV数を起点にPV目標を設定する方法が、成果につながる施策を選ぶ上で有効です。BtoB低単価商材のCVR平均は3.27%、高単価で4.70%というデータがあります(2025年データ)。
(例)月間10件のCV獲得を目標とする場合
- CVR 3%と仮定すると、必要なPV数 = 10件 ÷ 0.03 = 約333PV
- ただし、すべてのPVがCVにつながるわけではないため、CTA設置ページへの誘導率も考慮が必要 ※実際のCVRは業種・商材・コンテンツの質により大きく変動します
このように逆算することで、「いくらPVを増やせばよいか」が明確になり、施策の優先順位付けがしやすくなります。
PV数が伸びない主な原因と診断方法
PV数が伸びない原因は、大きく分けて「コンテンツの問題」と「流入チャネルの問題」に分類できます。どちらに課題があるかを特定することが、効率的な改善の第一歩です。
よくある失敗パターンとして、PV数を増やすためにあらゆる施策を同時並行で進めようとし、リソースが分散して成果が出ないまま疲弊することがあります。この考え方では成果が出ません。また、PV数だけを追いかけて、CV・商談化につながらないトラフィックを増やしてしまうのも避けるべきです。
記事数・コンテンツ品質の問題
記事数が少なすぎる場合、検索エンジンからの評価を得にくく、PV数が伸びにくい傾向があります。BtoBオウンドメディアでは、記事数30〜50本を蓄積した後に成果が出始めることが一般的とされています。
ただし、記事数を増やせばPVが増えるわけではありません。検索意図に合わないコンテンツを量産しても、検索結果で上位表示されず、PV増加にはつながりません。質と量のバランスを意識することが重要です。
回遊率とは、1セッションあたりの平均ページ閲覧数を指します。回遊率が低い場合は、内部リンクの設計や関連記事の提示方法に課題がある可能性があります。
流入チャネルの偏りと分析方法
流入チャネルが特定のソース(たとえばSNSのみ、検索のみ)に偏っている場合、そのチャネルのアルゴリズム変更や市場変化の影響を受けやすくなります。
流入分析では、以下のポイントを確認します。
- オーガニック検索からの流入割合と推移
- 流入キーワードと検索順位の変動
- SNSや広告からの流入割合
- 直帰率・滞在時間の傾向
これらのデータを定期的にモニタリングし、課題のある領域を特定することが改善の起点となります。
PV数を増やすSEO施策の具体的な進め方
SEOは、PV数を継続的に増やすための基盤となる施策です。検索エンジンからの自然流入を増やすことで、広告費をかけずにトラフィックを獲得できます。
トピッククラスターによる構成設計
トピッククラスターとは、中心となるピラーページと関連記事群を内部リンクで結ぶSEO戦略です。この戦略により、検索エンジンからの評価が高まりやすくなります。
HubSpot Japanはトピッククラスターモデル導入後6ヶ月で検索流入約2倍、資料DL数2.5倍を達成したと報告しています(プラットフォーマー自社の成果報告であり、第三者検証はされていません)。
トピッククラスター構築の基本ステップは以下のとおりです。
- 中心となるテーマ(ピラーコンテンツ)を決める
- そのテーマに関連するサブトピック(クラスターコンテンツ)を洗い出す
- ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで接続する
- 定期的にリンク構造を見直し、最適化する
既存記事のリライトによる順位改善
新規記事の作成だけでなく、既存記事のリライトも効果的なPV増加施策です。検索順位が伸び悩んでいる記事を特定し、コンテンツを改善することで順位向上を狙えます。
ある企業では「導入事例」キーワードでリライト実施後、1ヶ月で検索1位を獲得した事例があります(ただし個別企業の結果であり、再現性は運用条件により異なります)。
リライトの優先順位は、以下の基準で判断すると効率的です。
- 検索順位が2ページ目(11-20位)の記事:1ページ目に上げる余地が大きい
- 検索ボリュームがあるキーワードで順位が停滞している記事
- 公開から一定期間経過し、情報が古くなっている記事
ロングテールキーワードとは、検索ボリュームは少ないが競合が少なく、コンバージョンにつながりやすいキーワードを指します。新規記事では、まずロングテールキーワードから着手すると、競合との差別化がしやすくなります。
SNS・広告など複数チャネルを活用したPV増加施策
SEO以外にも、SNS連携や広告活用など複数のチャネルを組み合わせることで、PV数をより効率的に増やせます。ただし、前述のとおりあらゆる施策を同時に進めるとリソースが分散するため、優先順位を付けて取り組むことが重要です。
成功事例として、記事58本で月間1万PV達成した企業があります(2025年6月のデータ)。このように、記事数が限られていてもターゲットを絞った戦略で成果を出すことは可能です。
【チェックリスト】オウンドメディアPV改善 優先度チェックリスト
- PV目標がCV数から逆算して設定されている
- 現状のPV数と目標との差分が把握できている
- 公開済み記事数が30本以上ある
- 検索順位を定期的にモニタリングしている
- 流入チャネル別の割合を把握している
- 検索順位2ページ目の記事を特定している
- リライト対象記事のリストがある
- トピッククラスター構造を設計している
- ピラーページと関連記事が内部リンクで接続されている
- ロングテールキーワードのリストがある
- 月次で効果測定を実施している
- CVRを測定し、PVだけでなくCV数も追跡している
- SNS連携の方針が決まっている
- 広告活用の予算・目的が明確になっている
- 施策ごとの優先順位が決まっている
このチェックリストを活用して、自社の現状を診断し、優先的に取り組むべき施策を特定してください。
SNS連携と広告活用の考え方
SNSは、公開した記事の認知を広げる手段として有効です。ただし、BtoB領域ではSNSからの流入だけで大幅なPV増加を期待するのは難しいケースが多いです。SEOを基盤としつつ、SNSは補完的な位置づけで活用することが現実的です。
広告(リスティング広告やSNS広告)は、短期間でPVを増やしたい場合に有効です。ただし、広告停止後はPVも減少するため、継続的なPV増加にはSEOとの組み合わせが重要です。
広告活用を検討する際は、以下の視点で判断します。
- 短期的なPV増加が必要な場合(キャンペーン、イベント告知など)
- SEOで上位表示が難しい競争の激しいキーワード
- 新規オウンドメディア立ち上げ時の初期トラフィック獲得
まとめ:施策の優先順位を決めて成果につなげる
オウンドメディアのPV数を増やすには、複数の施策の中から自社の状況に合ったものを選び、優先順位を付けて取り組むことが重要です。
本記事のポイントを整理します。
- PV目標はCV数から逆算して設定する
- 記事数30〜50本蓄積後にSEO効果が出始める傾向がある
- リライトは検索順位2ページ目の記事から優先する
- トピッククラスター構造でサイト全体の評価を高める
- SNS・広告はSEOを補完する位置づけで活用する
まずは本記事のチェックリストを使って自社の現状を診断し、取り組むべき施策を絞り込んでください。
オウンドメディアのPV数を増やすには、SEO・SNS・広告など複数の施策を「成果への影響度」で優先順位付けし、限られたリソースで最大効果を出す戦略的なアプローチが重要です。
