記事の情報が古い時の対処法|削除・残す・リライトの判断基準

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1413分で読めます

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古い記事が増えてきたときの課題と本質的な解決の方向性

古い記事の対処は、記事単位で削除・残す・リライトを場当たり的に判断するのではなく、「誰に・何を・なぜ」という戦略との整合性を基準に優先順位を付け、定期レビューの仕組みで管理することで、サイト全体の品質と一貫性を維持できます。これが本記事の結論です。

オウンドメディアの記事数が増えてくると、「古い記事が増えてきたが、どこから手を付けるべきか分からない」という課題に直面する企業は少なくありません。BtoBコンテンツマーケティングの課題として「過去コンテンツの整理の手間」を32.6%の企業が挙げているという調査結果があります(BtoBコンテンツ支援会社による調査)。

また、2025年の調査では、この1年で企業サイトのアクセス(PV・セッション)が減ったと回答した企業は41.8%にのぼります(BtoB従事者531名対象)。古い記事を放置することで、サイト全体のパフォーマンスに影響が出ている可能性があります。

この記事で分かること

  • 古い記事がSEOに与える影響とリスク
  • 削除・残す・リライトを判断するための基準とフローチャート
  • リライト・更新の具体的な手順と優先順位の付け方
  • 場当たり的対応から脱却するための定期レビューの仕組み
  • 実務で使える古記事定期レビューチェックリスト

SEO観点での古い記事の影響

古い記事がSEOに与える影響は一律ではありませんが、対処せずに放置するとサイト全体のパフォーマンスや商談機会に影響を与えるリスクがあります。

2025年の調査では、アクセス減少が「商談機会の減少につながった」と答えた割合は94.5%に達しています。企業サイトのアクセス減少は、単なる数字の問題ではなく、ビジネス成果に直結する問題です。

コアアップデートとは、Googleが定期的に実施する検索アルゴリズムの大規模更新で、検索順位に大きな変動が生じることがあります。2025年3月のGoogleコアアップデートでは、汎用的ノウハウ系の既存記事の多くが順位を大きく落とし、月間アクセス数が半減したケースが確認されています(ただし、これは特定サイトの事例であり、すべてのサイトに当てはまるわけではありません)。

また、ある調査では、コアアップデート後に自然検索流入数が約3割減少した事例も報告されています(特定サイトの事例であり、一般化には注意が必要)。

ただし、「古い記事=悪」と単純に考えるのは誤りです。継続的にトラフィックやリードを生んでいる記事、専門性の高いロングテール記事などは、古くても価値を持ち続けるケースがあります。重要なのは、記事の価値を正しく評価した上で対処法を判断することです。

コアアップデートで評価が落ちやすい記事の特徴

コアアップデートで順位を落としやすい古い記事には、いくつかの共通した特徴があります。

  • 汎用ノウハウ系・テンプレ型記事: 「○○とは」「○○のやり方」「○つのポイント」といった、どのサイトにもある一般的な内容の記事
  • 一次情報・事例・独自性が乏しい記事: 競合との差別化が弱く、独自の視点や具体事例がない記事
  • 更新が長期間止まっている記事: 情報が古いまま放置され、現状と乖離している記事

一方で、E-E-A-T(Experience:経験、Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)の観点で評価が高い記事、つまり専門性やオリジナル性が高い記事は、公開から時間が経っていても評価が維持される可能性があります。

古い記事の対処法と判断基準

古い記事への対処法は、大きく「削除」「残す」「リライト」の3つに分けられます。重要なのは、一律に削除するのではなく、記事の価値を評価した上で適切な対処法を選ぶことです。

BtoBコンテンツマーケティングに関する調査では、コンテンツの再利用・転用(リサイクル)を6割以上の企業がある程度以上実践しており、そのうち55.0%がコスト削減効果、36.5%が効率向上を実感しています。「削除よりもまずリライトで再活用」が主流になりつつあります。

リライトとは、既存コンテンツを更新・拡張・再構成することで、情報の鮮度向上やSEO効果の回復を目的とします。

以下のフローチャートを活用して、記事ごとの対処法を判断してください。

【フロー図】古記事対処の判断フローチャート

flowchart TD
    A[対象記事の選定] --> B{トラフィック・CV貢献があるか?}
    B -->|ある| C{情報は最新か?}
    B -->|ない| D{被リンクがあるか?}
    C -->|最新| E[残す:最低限メンテのみ]
    C -->|古い| F[リライト:情報更新+構成見直し]
    D -->|ある| G[リライト:最新版として強化]
    D -->|ない| H{ビジネス的価値があるか?}
    H -->|ある| I[残す or リライト:戦略に応じて判断]
    H -->|ない| J{リスク情報を含むか?}
    J -->|含む| K[削除:404またはnoindex]
    J -->|含まない| L[削除:301リダイレクトまたは削除]

削除すべき記事の条件

削除を検討すべき記事には、以下のような条件があります。

noindexとは、検索エンジンに対して、特定のページをインデックス(検索結果に表示)しないよう指示するタグです。301リダイレクトとは、URLが恒久的に移動したことを示す転送設定で、SEO評価を新URLに引き継ぐ効果があります。

  • トラフィック・被リンクがほぼない記事: 過去12ヶ月のセッション数がほぼ0、被リンクなし、内部リンクもほぼない記事
  • ビジネス的価値が完全に失われた記事: サービス終了済み製品のキャンペーン告知、終了済みセミナー告知ページなど
  • 誤解やリスクを生む情報を含む記事: 法改正前の古い法令・制度説明、価格体系変更前の料金表など

削除の方法としては、まったく価値がない場合は404または410で削除、一部価値があるがURLを維持しない場合は関連ページに301リダイレクト、社内資料としてのみ残したい場合はnoindexタグ付与またはログイン配下に移動、といった選択肢があります。

残すべき記事の条件

以下のような記事は、あえて大幅な手を入れず、最低限のメンテナンスで残すことを検討してください。

  • 継続的にトラフィック・リードを生んでいる記事: 月間セッションがサイト平均以上、資料DLや問い合わせに貢献している記事
  • 検索上位を長期維持しているロングテール記事: 特定の業界用語・ニッチキーワードで長期にわたり読まれ続けている記事
  • 会社の思想・ブランドストーリーを示す記事: 創業ストーリー、ミッション・ビジョン解説など、内容が古くても「歴史」として価値を持つ記事

残す場合の最低限メンテナンスとしては、「公開日」「更新日」の明記、古い可能性がある情報への注記(例:「本記事の情報は2023年時点のものです」)、明らかに古いリンク切れ・画像の差し替えなどが挙げられます。

リライトを優先すべき記事の条件

リライトで価値を回復させるべき記事には、以下のような特徴があります。

  • トラフィックはあるがCV率が低い記事: セッション数は多いが、資料DL・問い合わせ率がサイト平均を大きく下回る記事
  • 内容は良いが情報が古くなっている記事: 法改正前の税制・補助金解説、旧バージョンのツール解説など
  • 被リンクが多い資産記事: 被リンクが集まっている記事を最新版として更新することで、効果的に資産活用できる

前述の調査では、コンテンツ再利用を実践している企業の55.0%がコスト削減効果、36.5%が効率向上を実感しています。新規記事を作成するよりも、既存の資産を活用する方が効率的なケースが多いです。

リライト・更新の具体的な手順

古い記事をリライトする際は、場当たり的に「削除か残すか」を個別判断するのではなく、優先順位を付けた計画的なアプローチが必要です。

よくある失敗パターンとして、古い記事を見つけるたびに「削除か残すか」を個別判断し、場当たり的に対処してしまうケースがあります。この方法では対応が追いつかず、サイト全体の一貫性が崩れ、SEO効果も低下します。

中小企業がWebマーケ施策として取り組んでいるもので「SEO・コンテンツ制作」が27.5%で最多という調査結果があります(2025年調査)。多くの企業がSEO・コンテンツに投資する中、古い記事を放置することは競争力の低下につながります。

また、IT・通信業では企業サイトのアクセスが「減った」と回答した割合が52.2%と他業種より顕著という報告もあります(ただし業種別の詳細サンプル数は不明)。

リライトは以下の5ステップで進めることをおすすめします。

  1. リライト対象記事の選定: CV貢献度×情報鮮度で優先順位を付ける
  2. 目標とKPIの設定: 具体的な目標を設定(例:リード数向上、検索順位改善)
  3. 現状・競合・検索意図の分析: 上位記事との比較、検索意図の把握
  4. 構成案作成とコンテンツ改善: 見出しレベルからの見直し、E-E-A-T強化
  5. 公開・インデックス申請・効果測定: Search Consoleでの申請、モニタリング

リライト対象記事の選定基準

どの記事から優先的にリライトすべきかを判断する際は、以下の基準を参考にしてください。

  • CV貢献度が高いが情報が古い記事: 資料DL・問い合わせに直結するテーマで、情報更新が必要な記事
  • 検索順位が10〜20位で停滞している記事: 改善余地が大きく、リライトで上位表示を狙える記事
  • 被リンクが多い資産記事: 最新版として強化することで効果的に活用できる記事

選定にあたっては、Google AnalyticsやSearch Consoleのデータを活用し、トラフィック、CV数、検索順位、被リンク数などを総合的に評価します。

リライト後の効果測定と改善サイクル

リライト後は、効果測定を行い、必要に応じて追加の改善を行うことが重要です。

効果測定の目安としては、リライト後3ヶ月程度を目安にオーガニック流入、CV数・CVR、主要キーワードの順位をモニタリングします。Search Consoleでインデックス登録をリクエストすることで、変更内容が検索エンジンに反映されるまでの時間を短縮できます。

ただし、リライトすれば必ず順位が上がるという誤解には注意が必要です。競合分析・検索意図の把握が前提であり、単なる情報更新だけでは効果が限定的です。リライトの効果は業種・キーワード・競合状況により大きく異なる点を認識しておきましょう。

古い記事を仕組みで管理する定期レビュープロセス

場当たり的な対応から脱却し、古い記事を仕組みで管理するためには、定期レビューのプロセスを構築することが重要です。

前述の通り、「過去コンテンツの整理の手間」を32.6%の企業が課題として挙げています。この課題を解決するためには、個別対応ではなく、定期的にレビューする仕組みを作ることが効果的です。

以下のチェックリストを活用して、定期レビューを仕組み化してください。

【チェックリスト】古記事定期レビューチェックリスト

  • 対象記事のトラフィック(セッション数)を確認したか
  • 対象記事のCV貢献(資料DL、問い合わせ等)を確認したか
  • 対象記事の検索順位を確認したか
  • 対象記事の被リンク状況を確認したか
  • 情報の鮮度(法改正、価格変更、サービス仕様変更等)を確認したか
  • 競合記事との比較分析を行ったか
  • 検索意図との整合性を確認したか
  • 削除・残す・リライトの判断を行ったか
  • リライト対象記事の優先順位を付けたか
  • リライト後の目標KPIを設定したか
  • リライトのスケジュールを設定したか
  • 前回レビューからの改善効果を測定したか
  • 次回レビューの日程を設定したか
  • レビュー結果を関係者に共有したか
  • 必要に応じて戦略との整合性を確認したか

定期レビューのタイミングと頻度の目安

定期レビューを行うタイミングと頻度の目安は以下の通りです。

  • 公開後2〜3ヶ月: 初期データをもとにタイトルや見出しを調整
  • 半年ごと: 検索ボリュームやトレンドに合わせて内容更新
  • 大きなアルゴリズムアップデート後: 記事全体を見直し、E-E-A-Tや最新情報を強化

ただし、リライトの効果は業種・キーワード・競合状況により異なるため、自社の状況に合わせて頻度を調整することが重要です。特にIT・SaaS・マーケティング領域では、情報の陳腐化が早いため、より頻繁なレビューが求められる傾向があります。

まとめ:戦略起点の仕組みで古い記事を管理する

古い記事への対処は、記事数が増えるほど課題が大きくなります。本記事のポイントを整理すると以下の通りです。

  • 判断基準の明確化: トラフィック・CV貢献度・情報の鮮度・専門性を軸に、削除・残す・リライトを判断する
  • リライト優先: 「削除よりもまずリライトで再活用」が主流であり、コスト削減効果や効率向上が期待できる
  • 仕組み化: 場当たり的な対応ではなく、定期レビューの仕組みを構築することで、サイト全体の品質を維持する

古い記事の対処は、記事単位で削除・残す・リライトを場当たり的に判断するのではなく、「誰に・何を・なぜ」という戦略との整合性を基準に優先順位を付け、定期レビューの仕組みで管理することで、サイト全体の品質と一貫性を維持できます。

本記事で紹介した判断フローチャートとチェックリストを活用し、古い記事の管理を仕組み化することから始めてみてください。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1古い記事は削除した方がいいですか?

A1一律削除は推奨されません。トラフィック・CV貢献度を確認し、削除・残す・リライトを使い分けることが重要です。コンテンツの再利用・転用を実践している企業の55.0%がコスト削減効果を実感しており、「削除よりもまずリライトで再活用」が主流になりつつあります。

Q2古い記事がSEOに悪影響を与えることはありますか?

A2古い記事自体が必ずしも悪影響を与えるわけではありませんが、汎用ノウハウ系・テンプレ型の古い記事は、コアアップデートで順位を落とすリスクがあります。2025年のコアアップデートでは月間アクセス数が半減したケースも報告されています(ただし特定サイトの事例)。

Q3古い記事の管理に手が回らない場合はどうすればいいですか?

A3「過去コンテンツの整理の手間」は32.6%の企業が課題として挙げています。場当たり的な対応ではなく、定期レビューの仕組みを構築し、CV貢献度×情報鮮度で優先順位を付けて計画的に対処することが重要です。

Q4リライトはどのくらいの頻度で行うべきですか?

A4公開から2〜3ヶ月後に初回調整、半年ごとに定期更新、大きなアルゴリズムアップデート後に全体見直しが目安です。ただし、リライトの効果は業種・キーワード・競合状況により異なるため、効果測定を行いながら調整することが重要です。

Q5どの記事からリライトすべきですか?

A5CV貢献度が高いが情報が古い記事、検索順位が10〜20位で停滞している記事、被リンクが多い資産記事を優先すべきです。コンテンツ再利用を実践している企業の36.5%が効率向上を実感しており、優先順位を付けて計画的に取り組むことで成果につながりやすいです。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。