記事スタイルガイドの例|BtoBオウンドメディア向けテンプレート

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1210分で読めます

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記事スタイルガイドがなければ品質は安定しない

意外かもしれませんが、記事スタイルガイドは表記ルールだけでなく「誰に・何を・なぜ」という戦略情報を含めることで、複数ライターでも一貫した品質の記事を量産できます。

「複数のライターや外注先に記事を依頼しているが、トーンや表記がバラバラで統一感がない」——こうした課題を抱えるBtoBオウンドメディア担当者は少なくありません。

スタイルガイドとは、Webサイト制作における統一的なマニュアルであり、フォント、色、トーンに関するガイドラインを含みます。トーン&マナーは、ブランドの言葉遣いや文体の一貫性を保つためのルールで、敬体/常体の統一やNG表現を定義します。

海外調査によれば、統一されたブランド表現を持つ企業は平均して売上が33%増加したという報告があります(ただしこれは因果関係ではなく相関であり、日本市場にそのまま当てはまる保証はありません)。ブランド一貫性が成果に影響することを示唆するデータとして参考になります。

この記事で分かること

  • 記事スタイルガイドの定義と関連用語の違い
  • スタイルガイドに含めるべき項目と構成(テンプレート付き)
  • 表記ルールだけでは記事がブレる理由
  • スタイルガイドを全記事に反映させる運用の仕組みとチェックリスト

記事スタイルガイドとは|定義と関連用語

記事スタイルガイドとは、記事のトーン・文体・表記ルール・構成を統一するためのドキュメントです。デザイン系のスタイルガイドとは異なり、言葉遣いや記事構成に特化している点が特徴です。

関連する用語を整理します。

エディトリアルポリシーとは、編集方針を指します。メディアの目的、ターゲット、コンテンツの役割を明文化したドキュメントです。

ブランドガイドラインとは、ロゴ、色、フォント、トーンなどブランドの視覚的・言語的要素を統一するための指針書です。

記事スタイルガイドは、ブランドガイドラインの中でも文体・トーン・表記に特化したドキュメントと位置づけられます。BtoBオウンドメディアでは、記事に特化したスタイルガイドを別途作成することが有効です。

BtoBオウンドメディアで記事スタイルガイドが必要な理由

BtoBオウンドメディアでは、複数のライターや外注先との協業が一般的であり、記事の一貫性を保つためにスタイルガイドが重要な役割を果たします。

HubSpot日本語ブログのBtoBマーケ成功事例では、AdobeやLINEヤフーを含む15社で「独自の事例紹介」「顧客視点での深掘り」「サイトデザインやテーマカラーと調和したコンテンツ」が共通ポイントとして挙げられています。これらの一貫性を保つには、スタイルガイドによる明文化が不可欠です。

スタイルガイドに含めるべき項目と構成

スタイルガイドには、基本方針、トーン&マナー、記事構成、表記ルール、ビジュアルルール、運用ルールの6ブロック構成を推奨します。

BtoB企業で成果が出ているオウンドメディアでは、編集方針・スタイルガイドを10〜30ページ程度のドキュメントで整備しているケースが多いとされています(ただし企業規模や業種により異なります)。

メルカリは「Brand Core」と「Design Principles」の2層構造でブランドガイドラインを設計し、顧客に届けたい体験価値(安心感・簡単さ・ワクワク感など)を明文化しています。このように、単なる表記ルールではなく「何を伝えるか」という価値観を含める設計が参考になります。

以下に、BtoBオウンドメディア向けの記事スタイルガイドテンプレートを提供します。自社の状況に合わせてカスタマイズしてご利用ください。

【テンプレート】BtoBオウンドメディア向け記事スタイルガイドテンプレート


1. 基本方針

  • メディア名: {{メディア名}}
  • メディアの目的: {{自社サービスの認知獲得/リード獲得/ブランディング等}}
  • ターゲットペルソナ:
    • 業種: {{ターゲット業種}}
    • 職種: {{マーケティング担当者/経営者等}}
    • 課題: {{ターゲットが抱える課題}}
  • コンテンツの役割: {{認知段階の教育/比較検討の支援/導入後のサポート等}}

2. トーン&マナー

  • 文体: {{敬体(です・ます調)}}
  • 人称: {{1人称は「私たち」、2人称は「あなた」}}
  • 語調: {{専門的だが親しみやすい/権威的/カジュアル等}}
  • 避けるべき表現:
    • {{競合他社への批判}}
    • {{根拠のない最上級表現(No.1、最高等)}}
    • {{業界内でしか通じない略語}}
  • 推奨する表現:
    • {{具体的な数値やデータ}}
    • {{読者視点の言い換え(「弊社」→「私たち」等)}}

3. 記事構成

  • 標準構成:
    1. リード文(課題提起+結論の示唆)
    2. 本文(H2見出し3〜6本、H3で詳細を展開)
    3. まとめ(要点整理+次のアクション)
  • 文字数目安: {{3,000〜5,000字}}
  • H2見出しの付け方: {{結論を含める/疑問形にしない等}}

4. 表記ルール

  • 表記統一:
    • BtoB/B2B → {{BtoB}}
    • ウェブサイト/Webサイト → {{Webサイト}}
    • ユーザ/ユーザー → {{ユーザー}}
  • 数字の表記: {{半角数字を使用}}
  • 句読点: {{、。を使用(,. は使用しない)}}
  • 括弧: {{()「」を使用}}
  • 専門用語: {{初出時に定義を付記}}

5. ビジュアルルール

  • アイキャッチ画像: {{横1200px×縦630px}}
  • 本文中の画像: {{横800px以上}}
  • 図表のスタイル: {{ブランドカラー使用、フォント統一}}

6. 運用ルール

  • 更新頻度: {{週1回/月4本等}}
  • 承認フロー: {{ライター→編集者→責任者}}
  • ガイドライン更新: {{半年に1回見直し}}
  • 共有場所: {{Notionリンク/社内Wiki等}}

差し込み変数:

  • {{メディア名}}: 自社メディアの名称
  • {{ターゲット業種}}: ターゲットとする業種
  • {{ターゲットが抱える課題}}: ペルソナの主な課題

基本方針とターゲット設定

スタイルガイドの核となるのは、「誰に・何を・なぜ伝えるか」を明文化した基本方針です。

ターゲット設定では、バイヤージャーニーに紐づけた設計が有効です。認知段階、比較検討段階、導入検討段階それぞれでトーンや内容を調整することで、読者のフェーズに合った記事を提供できます。

トーン&マナーと表記ルール

トーン&マナーでは、敬体/常体の統一、専門用語の扱い、NG表現を定義します。

表記ルールでは、BtoB/B2B、ユーザー/ユーザなどの表記ゆれを統一します。些細なことに見えますが、表記がバラバラだと読者に「統一感がない」という印象を与え、信頼性に影響する可能性があります。

表記ルールだけでは記事がブレる理由

**よくある失敗パターンとして、フォントや句読点などの表記ルールだけをスタイルガイドに記載し、ターゲットや主張の方向性を明文化していないケースがあります。**この状態では、表記は統一されていても、記事ごとに内容や主張がブレてしまいます。

日本発のデザインシステム事例(Ameba「Spindle」、デジタル庁、PayPay、SmartHR、freeeなど)では、スタイルガイドやデザインシステムを導入することでUI・トーンの統一と開発スピード向上を実現しています。これらの成功事例に共通するのは、表記ルールだけでなく「何を伝えるか」という価値観を含めている点です。

記事スタイルガイドにおいても、「誰に・何を・なぜ」が明確でないと、以下のような問題が発生します。

  • ライターごとにターゲット像の解釈がバラバラになる
  • 記事によって主張やトーンが異なり、メディアとしての一貫性が失われる
  • 「このライターの記事はOKだが、別のライターの記事は方向性が違う」という属人化が起きる

スタイルガイドを全記事に反映させる運用の仕組み

スタイルガイドを作成しただけでは意味がありません。運用に定着させ、全記事に反映させる仕組みが重要です。

以下のチェックリストを使い、記事公開前にスタイルガイドの適用状況を確認してください。

【チェックリスト】記事公開前スタイルガイド適用チェックリスト

  • ターゲットペルソナに合った内容になっているか確認した
  • メディアの目的・役割に沿った記事になっているか確認した
  • 文体(敬体/常体)が統一されているか確認した
  • トーン(語調)がガイドラインに沿っているか確認した
  • NG表現(競合批判、根拠のない最上級表現等)がないか確認した
  • 表記ゆれ(BtoB/B2B、ユーザー/ユーザ等)がないか確認した
  • 数字の表記(半角/全角)が統一されているか確認した
  • 専門用語に初出時の定義が付いているか確認した
  • 記事構成(リード文→本文→まとめ)が標準に沿っているか確認した
  • H2/H3見出しの付け方がガイドラインに沿っているか確認した
  • アイキャッチ画像のサイズ・スタイルがルールに沿っているか確認した
  • 本文中の画像がブランドカラー・フォント統一されているか確認した
  • 承認フロー(ライター→編集者→責任者)を経ているか確認した
  • スタイルガイドの最新版を参照しているか確認した

ガイドラインは作って終わりではなく、半年〜1年ごとに見直すことを推奨します。メディアの方針変更やターゲットの変化に応じて更新することで、常に現状に合ったガイドラインを維持できます。

AI記事にもスタイルガイドを適用する

生成AIの普及により、AIが作成するコンテンツにも一貫性を持たせるスタイルガイドの重要性が増しています。

AIへのプロンプトにスタイルガイドの要素を組み込むことで、AIが生成する記事にも自社のトーン・マナーを反映させることが可能です。ターゲット情報、トーン&マナー、NG表現などをプロンプトに含めることで、より一貫した品質の記事を効率的に制作できます。

まとめ——戦略情報を含めたスタイルガイドで一貫した品質を実現する

本記事では、BtoBオウンドメディア向けの記事スタイルガイドの作り方を解説しました。

ポイントの整理

  • スタイルガイドは表記ルールだけでなく、「誰に・何を・なぜ」という戦略情報を含めることが重要
  • 6ブロック構成(基本方針、トーン&マナー、記事構成、表記ルール、ビジュアルルール、運用ルール)を推奨
  • 表記ルールだけでは記事の方向性がブレてしまう
  • 運用に定着させるため、チェックリストによる確認と定期的な見直しが必要
  • 生成AI活用時にもスタイルガイドを適用することで一貫性を保てる

本記事で紹介したテンプレートとチェックリストを活用し、自社メディアのスタイルガイドを整備してください。

記事スタイルガイドは表記ルールだけでなく「誰に・何を・なぜ」という戦略情報を含めることで、複数ライターでも一貫した品質の記事を量産できます。まずは基本方針とターゲット設定から着手し、段階的に項目を拡充していくことをおすすめします。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

MediaSprintについて詳しく見る →

よくある質問

Q1記事スタイルガイドは何ページくらいで作ればよいですか?

A1BtoB企業で成果が出ているオウンドメディアでは、10〜30ページ程度のドキュメントで整備しているケースが多いとされています。ただし企業規模や業種により異なるため、まずは必要最低限の項目から始めて徐々に拡充していく方法も有効です。

Q2スタイルガイドを作ると売上が上がるのですか?

A2海外調査では、統一されたブランド表現を持つ企業は平均して売上が33%増加したという報告があります。ただしこれは因果関係ではなく相関であり、日本市場にそのまま当てはまる保証はありません。スタイルガイドはブランド一貫性を保つための手段のひとつとして位置づけられます。

Q3スタイルガイドとブランドガイドラインの違いは何ですか?

A3ブランドガイドラインはロゴ・色・フォントなど視覚的要素を含む包括的な指針書です。記事スタイルガイドはその中でも文体・トーン・表記に特化したドキュメントです。BtoBオウンドメディアでは、記事に特化したスタイルガイドを別途作成することが多いです。

Q4スタイルガイドはどのくらいの頻度で見直せばよいですか?

A4半年〜1年ごとに見直すことを推奨します。メディアの方針変更、ターゲットの変化、新しい表記ルールの追加などに応じて更新してください。一度作れば完成というものではなく、継続的な運用が必要です。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。