BtoBデマンドジェネレーション|商談化率50%超を実現する実践手法

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/1010分で読めます

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「リードは増えたのに商談が増えない」—デマンドジェネレーションの本質的な課題

デマンドジェネレーションで成果を出すには、リード数を追う「量」の発想から脱却し、「誰に・何を・なぜ」という戦略を一貫させたプロセス設計と、営業との連携によるフィードバックループを構築することが重要です。

「リードは獲得できているのに、商談につながらない」「営業からリードの質が悪いと言われる」——こうした悩みを抱えるBtoB企業のマーケティング担当者は少なくありません。

BtoB購買活動においては、「営業に初めて連絡を取るのは購買プロセスの70%以上が完了した後」という傾向が日本企業でも見られます(エン・ジャパン調査)。つまり、見込み顧客は営業と接触する前に、すでに自ら情報収集を進めているのです。この状況において、単にリード数を増やすだけでは商談・受注にはつながりません。

この記事で分かること

  • デマンドジェネレーションの定義と3つのプロセス(リードジェネレーション・ナーチャリング・クオリフィケーション)
  • 各プロセスの役割と実践方法
  • 「リード数を追う」罠とその回避策
  • 営業との連携方法とKPI設計の考え方
  • デマンドジェネレーション設計チェックリスト

デマンドジェネレーションとは何か—基本概念と構成プロセス

デマンドジェネレーションとは、需要を創出し、質の高い商談を継続的に生み出すための仕組みです。リードジェネレーション→ナーチャリング→クオリフィケーションの3プロセスで構成されます。

各プロセスには明確な役割があり、それぞれが連携して初めて商談につながります。リード獲得だけを切り出して考えるのではなく、3つのプロセス全体を設計することが成功の鍵です。

リードジェネレーションは、将来の顧客になり得る見込み顧客の情報を獲得する活動です。展示会、ウェビナー、コンテンツダウンロードなどが主な手法として挙げられます。

リードナーチャリングは、獲得したリードに対し、適切な情報提供やコミュニケーションを通じて検討度合いを高める活動です。見込み顧客が購買検討を進めるタイミングに合わせて、必要な情報を届けることが目的です。

リードクオリフィケーションは、ナーチャリングされたリードの中から、案件化・商談化の可能性が高いリードを選別し、営業に引き渡す活動です。

【比較表】リードジェネレーション・ナーチャリング・クオリフィケーションの役割比較

プロセス 目的 主な施策 成果指標(KPI)
リードジェネレーション 見込み顧客の情報を獲得する 展示会出展、ウェビナー開催、ホワイトペーパー配信、Web広告 リード獲得数、獲得単価(CPL)
リードナーチャリング 検討度合いを高める メールマーケティング、事例ウェビナー、課題解決型コンテンツ MQL数、スコア上昇率
リードクオリフィケーション 商談可能なリードを選別する スコアリング、BANT確認、インサイドセールスによるヒアリング SQL数、商談化率

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動で一定の条件を満たしたリードを指します。スコアリング基準を超えた見込み顧客であり、営業への引き渡し対象となります。SAL(Sales Accepted Lead)は営業が受け入れたリード、SQL(Sales Qualified Lead)は営業が商談可能と判断したリードを指します。

各プロセスの実践方法と商談化率を高めるポイント

商談化率を高めるためには、各プロセスの設計と運用が重要です。特に、リード獲得後の接触スピードと頻度が成果を大きく左右します。

国内BtoB企業調査では、「初回接触が2日以内」かつ「2〜3回の接触」で商談化した企業群の商談化率は50%以上と報告されています(エン・ジャパン調査。ただし調査母集団・サンプル数が明記されていないため、代表性の検証は困難です)。獲得したリードに対して迅速にアプローチし、適切な頻度でコミュニケーションを取ることが、商談化率向上のポイントです。

リードジェネレーション:見込み顧客との接点を作る

リードジェネレーションでは、量だけでなく質を意識した獲得が重要です。

主な手法としては、展示会・イベント出展、ウェビナー開催、ホワイトペーパーや資料ダウンロード、Web広告(リスティング、SNS広告)などがあります。いずれの手法も、「誰に向けて」「どのような価値を提供するか」を明確にした上で設計することで、質の高いリードを獲得できます。

検索ボリュームだけを追ってターゲット外のリードを大量に獲得しても、その後の商談化率は低くなります。自社のターゲットペルソナに合致したリードを獲得することが、デマンドジェネレーション全体の成果につながります。

リードナーチャリング:検討度合いを高める

ナーチャリングでは、単なる情報提供ではなく、見込み顧客の課題解決に踏み込んだコンテンツが有効です。

単なる資料ダウンロードの案内だけでは、検討度合いは高まりません。見込み顧客が抱える課題に対して具体的な解決策を示すコンテンツや、既存顧客の導入事例ウェビナーなど、検討を前に進める情報を提供することが重要です。

接触のタイミングと頻度も重要な要素です。前述の調査結果にもあるように、2〜3回の高密度コミュニケーションが商談化率向上に寄与するとされています。

リードクオリフィケーション:営業に引き渡す基準を設計する

クオリフィケーションでは、MQL/SAL/SQLの定義をマーケティングと営業で明確に合わせることが成功の前提条件です。

マーケティング側が「このリードは商談可能」と判断しても、営業側の基準と合っていなければ「リードの質が悪い」という不満につながります。予算、決裁権、導入時期、課題の明確さといった判断基準を、事前に両部門で合意しておくことが重要です。

インサイドセールスが介在する場合は、電話やメールでのヒアリングを通じて、商談可能性を確認した上で営業に引き渡す運用が一般的です。

「リード数を追う」罠—量ではなく質を重視すべき理由

リード数をKPIにして量を追うことは、デマンドジェネレーションにおける典型的な失敗パターンです。

「リード獲得数を増やせば商談も増える」という考え方は誤りです。 リード数を追うことに注力した結果、商談化率・受注率が低下し、営業リソースを浪費してしまうケースが多く見られます。マーケティングと営業の間でリードの質に対する認識がズレたまま、互いに不満を抱える状態が続くのは、まさにこのパターンです。

デマンドセンターとは、マーケティング・インサイドセールス・営業を束ね、リード獲得から案件創出までを一貫管理する組織形態です。

ある製造業企業では、デマンドセンターを構築し、質重視のプロセスに転換した結果、新規案件創出件数が50件から118件(2.4倍)、新規案件創出金額が1.5億円から7.5億円(5倍)に増加しました(2022年度→2023年度、Web担当者Forum)。これは個別の成功事例ですが、量から質への転換が成果につながることを示しています。

別の企業事例では、MA導入後に新規顧客獲得数が前年度比+1,600件、案件数が約2倍に増加したケースも報告されています(Salesforce事例)。ただし、MAを導入すれば自動的に成果が出るわけではなく、ツールより運用設計・組織連携が成果を左右するという点に注意が必要です。

営業との連携とKPI設計—成果を出すための組織体制

デマンドジェネレーションで成果を出すためには、マーケティングと営業の連携が不可欠です。リード数ではなく、商談化率と有効商談数をKPIに置くことで、質重視の運用に転換できます。

営業との連携において最も重要なのは、MQL/SAL/SQLの定義を明確に合わせることです。「どのような条件を満たしたリードを営業に引き渡すか」「営業はどのような基準で商談可能と判断するか」を事前に合意しておくことで、「リードの質が悪い」という不満を解消できます。

また、営業からのフィードバックをマーケティングに還元する仕組みも重要です。商談化したリード・しなかったリードの特徴を分析し、リードジェネレーションやナーチャリングの施策に反映することで、継続的に質を高めることができます。

【チェックリスト】デマンドジェネレーション設計チェックリスト

  • ターゲットペルソナ(業種・規模・役職・課題)を言語化している
  • リードジェネレーション施策がターゲットペルソナに合致している
  • MQL/SAL/SQLの定義をマーケティングと営業で合意している
  • リード獲得から商談化までのフローが設計されている
  • リード獲得後の初回接触は2営業日以内に行っている
  • ナーチャリング用のコンテンツ(事例・課題解決型)を準備している
  • スコアリングの基準が設定されている
  • 営業へのリード引き渡し基準が明確になっている
  • 営業からマーケティングへのフィードバックループがある
  • KPIはリード数ではなく商談化率・有効商談数を設定している
  • 定期的にKPIをレビューし、施策を改善している
  • マーケティングと営業で定期的なすり合わせを行っている

上記のチェックリストで「チェックが入らない項目が多い領域」が、改善の優先順位が高い領域です。まずは自社の現状を診断し、優先度の高い項目から取り組んでください。

まとめ:量から質への転換でデマンドジェネレーションを成功させる

本記事では、BtoBデマンドジェネレーションの基本概念から実践方法、営業との連携まで解説しました。

要点の整理

  • デマンドジェネレーションは、リードジェネレーション→ナーチャリング→クオリフィケーションの3プロセスで構成される
  • リード数を追う「量」の発想は失敗パターン。商談化率・有効商談数を重視する「質」への転換が重要
  • MQL/SAL/SQLの定義をマーケティングと営業で合わせることが成功の前提条件
  • 営業からのフィードバックを施策に反映する仕組みがデマンドジェネレーションの質を高める

次のアクション

まずは、本記事のチェックリストを使って自社の現状を診断してください。チェックが入らない項目が改善の優先領域です。

最初の一歩として推奨するのは、MQL/SAL/SQLの定義をマーケティングと営業で合わせることです。この定義が合っていなければ、どれだけリードを獲得しても「リードの質が悪い」という不満は解消されません。

繰り返しになりますが、デマンドジェネレーションで成果を出すには、リード数を追う「量」の発想から脱却し、「誰に・何を・なぜ」という戦略を一貫させたプロセス設計と、営業との連携によるフィードバックループを構築することが重要です。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1デマンドジェネレーションとリードジェネレーションの違いは何ですか?

A1リードジェネレーションはデマンドジェネレーションの一部です。デマンドジェネレーションは、リード獲得(リードジェネレーション)→育成(ナーチャリング)→選別(クオリフィケーション)までの一連のプロセス全体を指します。リードジェネレーションは最初のリード獲得のみを指すため、デマンドジェネレーションのほうが広い概念です。

Q2デマンドジェネレーションで商談化率を高めるコツは何ですか?

A2初回接触のスピードと接触頻度が重要です。国内BtoB企業調査では、初回接触が2日以内かつ2〜3回の接触で商談化した企業群の商談化率は50%以上と報告されています。リード獲得後に迅速にアプローチし、適切な頻度でコミュニケーションを取ることがポイントです。

Q3デマンドジェネレーションにMAツールは必須ですか?

A3MAツールは有効な手段ですが、導入=成功ではありません。MAを導入しても、運用設計や組織連携が整っていなければ成果は出ません。実際、MAなしでもリードジェネレーション・ナーチャリング・クオリフィケーションの3プロセスを設計・運用することは可能です。ツールより先に、プロセス設計と組織体制を整えることが重要です。

Q4営業から「リードの質が悪い」と言われたらどうすればよいですか?

A4MQL/SAL/SQLの定義をマーケティングと営業で明確に合わせることが第一歩です。「どのような条件を満たしたリードを引き渡すか」の基準がズレていると、いくらリードを渡しても不満は解消されません。クオリフィケーションの基準を見直し、営業からのフィードバックを施策に反映するループを構築してください。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。