BtoB製品紹介コンテンツで成果が出ない原因と解決の方向性
先に答えを言うと、製品紹介コンテンツで成果を出すには、機能やスペックを羅列するだけでなく、ターゲットの課題と解決策を明確にし、問い合わせ・商談につながる導線を設計することが重要です。
「製品紹介ページを作っても問い合わせにつながらない」「機能やスペックを並べているのに、なぜか商談に発展しない」——こうした悩みを抱えるBtoB企業のマーケティング担当者は少なくありません。
2025年の調査によると、BtoB購買検討時の情報源として「提供企業のWebサイト」が21.1%でトップを占め、「セミナー」17.4%、「展示会」17.2%を上回っています(調査対象n=517、民間調査)。この結果は、製品紹介ページがBtoB購買の意思決定において重要な役割を果たしていることを示しています。
しかし、多くの企業が陥りがちなのは、製品の機能やスペックを網羅的に書くことに注力し、「誰のどんな課題を解決するのか」が不明確なまま制作してしまうパターンです。これは典型的な失敗パターンであり、アクセスは集まっても問い合わせ・商談につながらない製品紹介コンテンツになってしまいます。
この記事で分かること
- 製品紹介コンテンツの基本構成と各要素の役割
- 機能説明型から課題解決型への転換方法
- ターゲットの課題を軸にした製品説明の書き方
- CVR・問い合わせ向上のための導線設計とチェックリスト
製品紹介コンテンツの基本構成と役割
製品紹介コンテンツには、読者の理解を促し、問い合わせにつなげるための基本構成があります。BtoB製品紹介では、表紙・概要・機能詳細・事例・料金・FAQ・会社概要・CTAの8要素で構成することが一般的です。
2024年の調査によると、BtoB営業活動でのコンテンツ活用率は提案資料テンプレートが41.3%、顧客導入事例コンテンツが22.4%、ホワイトペーパーが21.8%となっています(調査対象n=317、民間調査)。
CTA(Call To Action) とは、資料ダウンロードや問い合わせなど、読者に具体的な行動を促す要素を指します。製品紹介コンテンツでは、このCTAの設計が問い合わせ獲得の鍵となります。
BtoB製品紹介で活用される主なコンテンツ形式
BtoB製品紹介では、目的に応じて複数のコンテンツ形式を使い分けることが効果的です。
ホワイトペーパーとは、顧客起点で課題解決情報を提供する資料です。営業資料が自社起点で製品の強みを訴求するのに対し、ホワイトペーパーは読者の課題解決を軸に構成するため、見込み顧客の獲得に適しています。
提案資料テンプレートは41.3%と最も活用率が高く、商談フェーズで重要な役割を果たします。顧客導入事例コンテンツ(22.4%)は、類似企業の成功体験を示すことで信頼性を高める効果があります。ホワイトペーパー(21.8%)は、課題認識フェーズの見込み顧客へのアプローチに有効です。
機能説明から課題解決型への転換が必要な理由
機能やスペックを羅列するだけでは、読者に製品の価値が伝わらず、問い合わせにつながりにくい傾向があります。課題解決型の製品紹介への転換が成果を出すための重要なポイントです。
よくある失敗パターンとして、製品の機能やスペックを網羅的に書くことに注力し、「誰のどんな課題を解決するのか」が不明確なまま制作してしまうケースがあります。この場合、読者は「この製品が自分の課題を解決してくれるか」を判断できず、離脱してしまいます。
ペルソナとは、業種・従業員規模・役職・関心・悩みなど、具体的なターゲット像を設計したものです。ペルソナが明確でない製品紹介は、誰にも刺さらない内容になりがちです。
【比較表】製品紹介コンテンツの構成要素比較表
| 観点 | 機能説明型 | 課題解決型 |
|---|---|---|
| 起点 | 製品のスペック・機能 | ターゲットの課題・悩み |
| 視点 | 自社目線(何ができるか) | 顧客目線(何が解決するか) |
| 構成 | 機能一覧を網羅的に記載 | 課題→解決策→製品の価値の順で構成 |
| 差別化 | 困難(スペック比較になりがち) | 容易(課題解決ストーリーで差別化) |
| 読者の反応 | 「で、何が良いの?」となりやすい | 「自分の課題が解決しそう」と感じやすい |
| CVRへの影響 | 低い傾向 | 高い傾向 |
機能説明型と課題解決型の違い
機能説明型と課題解決型の最大の違いは、コンテンツの起点にあります。
機能説明型は、製品にどのような機能があるかを中心に説明します。「〇〇機能搭載」「△△に対応」といったスペック情報が並びますが、読者は「それが自分にとって何を意味するのか」を自分で考えなければなりません。
一方、課題解決型は、ターゲットが抱える課題から出発します。「〇〇という課題を抱えていませんか?」から始まり、「その課題を解決するのがこの機能です」という流れで説明することで、読者は自分ごととして製品の価値を理解できます。
読者目線での製品説明の書き方
ターゲットの課題を起点に、製品がどのように解決策を提供するかを説明することが、問い合わせにつながる製品説明の書き方です。
製品説明を書く際は、まずターゲットが抱える課題を明確にし、その課題に対する解決策として製品の機能やサービスを紹介します。機能とメリットの対応関係を示すことで、製品の良さが伝わりやすくなります。
ターゲットの課題と解決策を明確にする方法
ペルソナ設計では、以下の要素を具体的に言語化することが重要です。
- 業種・業態: どのような事業を行っている企業か
- 従業員規模: 中小企業か大企業か
- 役職・担当領域: 経営者か、現場担当者か
- 抱えている課題: 日常的に困っていること
- 理想の状態: 課題が解決した後にどうなりたいか
これらの要素を明確にすることで、「誰に向けた製品か」「どんな課題を解決するのか」が明確になり、ターゲットに刺さる製品説明が書けるようになります。
画像とテキストの効果的な使い分け
製品紹介では、テキストと画像を適切に組み合わせることで、説得力が高まります。
テキストは専門性や論理的な説明に適しています。製品の技術的な特徴や、導入による効果の説明はテキストで行います。
画像は視覚的な理解を促進します。導入前後の比較図、画面キャプチャ、業務フローの図解などは、テキストだけでは伝わりにくい内容を直感的に理解させる効果があります。
画像がない提案資料は、比較検討時の説得力が低下する傾向があります。特に複数の製品を比較検討している担当者に対しては、視覚的な情報が意思決定を後押しします。
CVR・問い合わせ向上のための導線設計
問い合わせや商談につなげるためには、製品紹介コンテンツ全体の導線設計が重要です。読者が自然に問い合わせアクションを取れるよう、CTAの配置と文言を工夫する必要があります。
2024年の日本国内BtoB EC市場規模は514兆4,069億円(前年比10.6%増)、EC化率は43.1%(前年比+3.1ポイント)に達しています(経済産業省調査。なお、自己申告ベースの市場推計のため過少評価の可能性があるとの注記あり)。この市場規模の拡大は、オンラインでの製品情報収集・購買検討が一般化していることを示しており、製品紹介ページの重要性はますます高まっています。
【チェックリスト】BtoB製品紹介コンテンツ作成チェックリスト
- ターゲットペルソナを具体的に設定しているか
- ターゲットの課題を明確に言語化しているか
- 課題に対する解決策として製品を位置づけているか
- 機能だけでなく、メリット・ベネフィットを記載しているか
- 導入事例・成功事例を含めているか
- 料金体系・プランを明示しているか
- FAQで想定される疑問に回答しているか
- CTAを適切な位置に配置しているか
- CTAの文言が具体的なアクションを示しているか
- 問い合わせへの心理的ハードルを下げる工夫があるか
- スマートフォンでの閲覧に対応しているか
- 画像・図解を効果的に使用しているか
- 競合との差別化ポイントが明確か
- 信頼性を高める情報(会社概要、実績等)を含めているか
- 読者が次のアクションを迷わない構成になっているか
効果的なCTAの設計方法
CTA(Call To Action) は、読者に具体的な行動を促す要素です。効果的なCTAを設計することで、問い合わせ率の向上が期待できます。
CTAの文言は、具体的なアクションを示すことが重要です。「お問い合わせ」よりも「無料相談を予約する」「資料をダウンロードする」など、読者が何をするのかが明確な文言の方がクリックされやすい傾向があります。
CTAの配置は、複数箇所に設置することが効果的です。ページ上部(ファーストビュー)、中盤(機能説明の後)、下部(まとめの後)など、読者の検討段階に応じてアクションを取れるよう設計します。
また、問い合わせへの心理的ハードルを下げる工夫も重要です。「まずは資料請求から」「3分で完了」など、気軽にアクションを取れることを伝えることで、コンバージョン率の向上が期待できます。
まとめ:課題解決型の製品紹介で問い合わせ・商談につなげる
製品紹介コンテンツで成果を出すポイントを整理します。
最も重要なのは、機能やスペックを羅列するだけでなく、ターゲットの課題と解決策を明確にし、問い合わせ・商談につながる導線を設計することです。
機能説明型から課題解決型への転換により、読者は「この製品が自分の課題を解決してくれる」と理解しやすくなります。ペルソナを明確に設定し、その課題を起点にコンテンツを設計することで、問い合わせにつながる製品紹介が実現します。
本記事で紹介したチェックリストと構成要素比較表を活用し、自社の製品紹介コンテンツを見直してみてください。まずは、ターゲットの課題を言語化することから始めることをおすすめします。ターゲットが明確になれば、製品の価値を効果的に伝える方法も見えてきます。
