インサイドセールス立ち上げの手順|マーケティング連携で商談化率向上

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/710分で読めます

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インサイドセールス立ち上げが求められる背景と成功の鍵

インサイドセールスの立ち上げとは何か。インサイドセールスの立ち上げは、手順やKPI設定だけでなく、マーケティングとの連携を設計し、ターゲット・USPを全活動に一貫して反映させる仕組みを整えることで、商談化につながる成果を生むものです。

インサイドセールスとは、電話・メール・ウェブ会議などの非対面ツールを活用し、見込み顧客を育成・選別してフィールドセールスに引き継ぐ役割を指します。日本国内のインサイドセールス導入率は40.6%とされています(HubSpot調査、民間調査ベース)。米国では80%超の導入率と言われており、日本市場には約2倍の成長余地があるとみられています。

インサイドセールスへの注目が高まる一方で、「何から始めればよいかわからない」「立ち上げたがマーケティングとの連携がうまくいかない」という声も多く聞かれます。手順やツールを整えることは重要ですが、それだけでは商談化につながる成果を生み出すことは難しいのが実情です。

この記事で分かること

  • インサイドセールスの役割とSDR・BDRの違い
  • 立ち上げの具体的な手順とKPI設計の考え方
  • よくある失敗パターンとその回避方法
  • マーケティング連携で商談化率を高める方法
  • すぐに使えるチェックリストと比較表

インサイドセールスの役割とSDR・BDRの違い

インサイドセールスには大きく分けてSDR(Sales Development Representative)とBDR(Business Development Representative)の2つの役割があります。自社のリード獲得状況に応じて、どちらを重視するか、または併用するかを決めることが重要です。

商談化率は獲得経路によって異なり、インバウンドリードでは35〜40%、セミナー・展示会経由では25〜30%、アウトバウンドでは10〜15%とされています(2025年調査)。この差を踏まえて、自社のリード獲得状況に合った体制を選択することが成果につながります。

【比較表】SDRとBDRの特徴・選び方比較表

項目 SDR BDR
役割 インバウンドリードの育成・商談化 新規顧客の能動的開拓
主な業務 マーケティング獲得リードのフォロー ターゲット企業への能動的アプローチ
リード獲得経路 Webサイト、資料DL、セミナー等 電話、メール、SNSでの直接アプローチ
商談化率の目安 35〜40%(インバウンド) 10〜15%(アウトバウンド)
向いている企業 マーケティング施策でリード獲得ができている企業 ターゲット企業が明確でリスト化できる企業
必要なスキル リードナーチャリング、ヒアリング力 新規開拓力、提案力
マーケ連携の重要度 非常に高い 中程度

SDR:インバウンドリードを商談化する役割

SDR(Sales Development Representative) は、インバウンドリードを育成し商談化する担当です。マーケティングが獲得したリードをフォローすることが主業務となります。

MQL(Marketing Qualified Lead) とは、マーケティング活動で獲得した、一定の基準を満たした見込み顧客のことです。SDRは、このMQLをフォローアップし、商談可能なリード(SQL)へと育成する役割を担います。

SDRが成果を出すためには、マーケティングチームとの緊密な連携が不可欠です。どのようなリードがマーケティングから引き渡されるのか、優先順位付けの基準は何かを事前に擦り合わせておくことで、効率的な商談化が実現できます。

BDR:新規顧客を能動的に開拓する役割

BDR(Business Development Representative) は、アウトバウンドで新規顧客を開拓する担当です。ターゲット企業への能動的アプローチが主業務となります。

BDRは、ターゲット企業リストを作成し、電話やメール、SNSなどを通じて直接アプローチを行います。商談化率はインバウンドリードと比較すると低くなりますが、戦略的にターゲットを絞り込むことで、大型案件の獲得につながるケースもあります。

BDRを立ち上げる場合は、ターゲット企業の明確な定義と、アプローチリストの作成が最初のステップとなります。

インサイドセールス立ち上げの手順

インサイドセールスの立ち上げは、目標設定から始まり、役割定義、KPI設計、ツール選定、人材配置という流れで進めるのが一般的です。

The Modelとは、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの分業化フレームワークです。このフレームワークを参考に、自社の営業プロセスにおけるインサイドセールスの位置づけを明確にすることが重要です。

初回コンタクトまで1時間以内の企業では商談化率が35%以上となるケースが多いとされています(2025年調査)。リード獲得から初回コンタクトまでの時間を短縮する仕組みを構築することが、商談化率向上の鍵となります。

立ち上げ時は3〜5名規模から開始し、KPIを追跡しながら徐々に拡大するアプローチが推奨されます。最初から大規模な体制を構築するよりも、小さく始めて改善を繰り返す方が、自社に合ったやり方を見つけやすくなります。

KPI設定の考え方

インサイドセールスのKPIは、架電数・アポ率・案件化率を軸に設計することが一般的です。

BtoBインサイドセールス(テレアポ)の平均アポ率は0.5〜3%とされています。ただし、業界によって大きく異なり、教育業界では15〜20%が目安というデータもあります(2025年調査)。自社の業界特性や製品特性を踏まえて、適切な基準値を設定することが重要です。

KPIを設定する際のポイントは以下の通りです。

  • 架電数:1日あたりの目標架電数を設定
  • アポ率:架電数に対するアポイント獲得率
  • 案件化率:アポイントから商談(案件)につながる割合
  • 商談化率:商談から受注につながる割合

SQL(Sales Qualified Lead) とは、営業がフォローすべき基準を満たした見込み顧客のことです。MQLからSQLへの転換率も重要なKPIとなります。

アポ率が0.5%未満の場合は、スクリプトの見直しやターゲットリストの精査が必要と考えられます。

インサイドセールス立ち上げでよくある失敗パターン

インサイドセールスの立ち上げでは、ツール導入やKPI設定など形式を整えることに注力し、マーケティングとの連携やリードの質を考慮しないまま進めてしまうケースが見られます。この考え方は誤りです。

ツールやKPIを整えることは必要条件ですが、十分条件ではありません。マーケティングとの連携を設計し、リードの質を考慮した活動を行わなければ、商談につながらないまま疲弊してしまうことになりかねません。

商談化率は獲得経路によって大きく異なります。インバウンドリードでは35〜40%、アウトバウンドでは10〜15%という差があることを踏まえると、リードの質を考慮せずに数だけを追い求めることの問題点が明らかになります。

アポ獲得偏重でパイプラインが不足する

「商談数偏重」でアポ獲得をゴールとしてしまうと、パイプライン不足でフィールドセールスの負担が増大することがあります。

インサイドセールスの役割は、単にアポイントを獲得することではなく、商談化の可能性が高いリードを見極めてフィールドセールスに引き継ぐことです。数より質を重視し、商談化率や受注率まで意識した活動が求められます。

近年は、従来の「アポ獲得」から「パイプライン形成」へシフトし、数より質・提案責任を重視する企業が増加傾向にあります。

マーケティング連携で商談化率を高める

インサイドセールスの成果を最大化するには、マーケティングとの連携が不可欠です。The Model導入企業では、マーケティングと営業の連携改善によりリード対応率が40%から88%に上昇し、顧客接点数が2倍に拡大した事例があります(2025年報告、特定企業事例であり再現性は体制・業種により異なります)。

ウェビナー登録から参加への変換率は約57%とされています(ON24調べ)。一方、参加者から次のアクションへの移行率は10〜20%という調査結果もあります。マーケティング施策で獲得したリードを、インサイドセールスが適切にフォローすることで、この移行率を高めることが可能です。

連携を成功させるためには、ターゲットとUSP(独自の価値提案)を全活動に一貫して反映させる仕組みを整えることが重要です。マーケティングとインサイドセールスで異なるターゲット像を持っていては、リードの質を高めることはできません。

リードの質を高めるコンテンツ戦略

マーケティングが獲得するリードの質は、コンテンツの設計に大きく左右されます。ターゲット・USPを一貫させたコンテンツを作成することで、自社の提供価値に共感する見込み顧客を獲得しやすくなります。

リードの優先順位付けでは、業界・決裁権・アクセス頻度などを基準にすることが有効です。どのようなリードを優先的にフォローするか、マーケティングとインサイドセールスで事前に合意しておくことで、効率的な連携が実現します。

【チェックリスト】インサイドセールス立ち上げチェックリスト

  • インサイドセールスの目的・役割を明確に定義した
  • SDR・BDRのどちらを重視するか決定した
  • ターゲット顧客像をマーケティングと共有した
  • USP(独自の価値提案)を明文化した
  • MQLからSQLへの引き渡し基準を定義した
  • 初回コンタクトまでの目標時間を設定した
  • KPI(架電数・アポ率・案件化率)を設定した
  • 業界平均と比較して自社の基準値を決めた
  • リードの優先順位付け基準を決めた
  • マーケティングとの定期MTGを設定した
  • CRM/SFAツールを選定・導入した
  • トークスクリプトを作成した
  • フィールドセールスへの引き継ぎフローを設計した
  • 3〜5名のチーム体制を構築した
  • PDCAを回す仕組みを整えた

まとめ:立ち上げ手順とマーケティング連携の両輪で成果を出す

インサイドセールスの立ち上げで成果を出すためには、手順やKPI設計だけでなく、マーケティングとの連携を設計することが重要です。

この記事で解説した内容を振り返ると、以下のポイントが挙げられます。

  • SDRとBDRの違いを理解し、自社に合った体制を選択する
  • 初回コンタクトまでの時間短縮が商談化率向上に寄与する
  • ツール導入やKPI設定だけでなく、マーケティング連携が成功の鍵
  • リードの質を高めるコンテンツ戦略と優先順位付けが重要

インサイドセールスの立ち上げは、手順やKPI設定だけでなく、マーケティングとの連携を設計し、ターゲット・USPを全活動に一貫して反映させる仕組みを整えることで、商談化につながる成果を生みます。

本記事のチェックリストと比較表を活用して、自社のインサイドセールス立ち上げを進めてみてください。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1インサイドセールスのアポ率の目安はどのくらいですか?

A1BtoBテレアポの平均アポ率は0.5〜3%とされています。ただし、業界によって大きく異なり、教育業界では15〜20%が目安というデータもあります。自社の業界特性を踏まえて基準値を設定し、改善を追跡することが重要です。

Q2インサイドセールス立ち上げに必要な人数は何人ですか?

A23〜5名規模から開始する企業が多いとされています。まずは小規模でスタートし、KPIを追跡しながら徐々に拡大するアプローチが推奨されます。最初から大規模な体制を構築するよりも、小さく始めて改善を繰り返す方が効果的です。

Q3SDRとBDRの違いは何ですか?

A3SDRはマーケティングが獲得したインバウンドリードを育成・商談化する役割です。BDRはターゲット企業に能動的にアプローチして新規開拓する役割です。商談化率はインバウンドリードで35〜40%、アウトバウンドで10〜15%と差があり、自社のリード獲得状況に応じて選択または併用します。

Q4インサイドセールスの初回コンタクトはどのくらいの速さが理想ですか?

A4初回コンタクトまで1時間以内の企業では商談化率が35%以上となるケースが多いとされています。リード獲得から初回コンタクトまでの時間を短縮する仕組みを構築することが、商談化率向上に寄与します。

Q5インサイドセールスとマーケティングの連携で重要なことは何ですか?

A5リードの優先順位付け(業界・決裁権・行動履歴など)とターゲット・USPの一貫した共有が重要です。The Model導入企業ではマーケティングと営業の連携改善によりリード対応率が40%から88%に上昇した事例もあります。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。