SDRとBDRの違い・役割|商談化につなげるインサイドセールス体制の作り方

著者: B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部公開日: 2026/1/911分で読めます

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SDRとBDRの違いを知っただけでは成果が出ない理由

最も重要なのは、SDRとBDRの違いを理解して自社に適した体制を選ぶことだけでなく、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールスの各段階で「誰に・何を・なぜ」のメッセージを一貫させる仕組みを作ることです。

「インサイドセールスを導入したのに商談化率が上がらない」「SDRとBDRの違いがよく分からないまま体制を構築してしまった」——こうした悩みを持つ企業は少なくありません。

中小企業庁「2023年版中小企業白書」によると、国内企業の99.7%が中小企業であり、大企業は0.3%(約1万社超)に過ぎません。このような市場構造の中で、SDRとBDRをどのように使い分けるかは、自社のターゲット市場によって大きく異なります。

インサイドセールスとは、電話・メール・オンライン会議などで営業活動を行う内勤型営業のことです。リードの育成や商談機会の創出を担当します。

しかし、SDRとBDRの定義を理解しただけで導入を進めても、思うような成果が出ないケースが多く見られます。その原因の多くは、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス間でターゲット像やメッセージがバラバラになっていることにあります。

この記事で分かること

  • SDRとBDRの定義と違い、それぞれの役割
  • インサイドセールスの基本概念とThe Modelの考え方
  • SDR/BDR導入で成果が出ない失敗パターンとその回避策
  • 自社に適したインサイドセールス体制の選び方
  • マーケ→IS→FSの一貫性を確認するチェックリスト

インサイドセールスの基本概念と分業モデル

インサイドセールスを理解するには、まず営業プロセス全体の分業モデルを把握することが重要です。

The Modelとは、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスを分業する営業プロセスの考え方です。この分業モデルにより、各部門が専門性を発揮しながら、リード獲得から受注、顧客維持までを効率的に進めることができます。

従来の営業スタイルでは、一人の営業担当者がリード獲得から商談、受注、アフターフォローまでをすべて担っていました。しかし、この方法では営業担当者の負担が大きく、専門性を高めることが難しいという課題がありました。

The Modelの考え方を取り入れることで、各プロセスに専門チームを配置し、効率と質の両方を高めることが可能になります。

マーケティングからフィールドセールスへの流れ

リード獲得から商談化までの流れは、以下のように整理できます。

マーケティングインサイドセールス(SDR/BDR)フィールドセールスカスタマーサクセス

  1. マーケティング: Web広告、展示会、ウェビナー、コンテンツマーケティングなどでリードを獲得
  2. インサイドセールス(SDR/BDR): 獲得したリードをナーチャリングし、商談機会を創出してフィールドセールスに引き継ぐ
  3. フィールドセールス: 商談を進め、受注・契約締結を担当
  4. カスタマーサクセス: 契約後の顧客支援、継続利用・アップセルを担当

SDRとBDRは、このインサイドセールスの領域で異なる役割を担います。

SDRとBDRの違い|定義・ターゲット・アプローチの比較

SDR(Sales Development Representative) とは、インバウンドリードに対応し、商談化してフィールドセールスに引き継ぐインサイドセールスの役割です。反響型とも呼ばれます。

BDR(Business Development Representative) とは、未接触の企業に能動的にアプローチし、商談機会を創出するインサイドセールスの役割です。新規開拓型とも呼ばれます。

両者の最大の違いは、リードの発生起点とターゲット企業の規模にあります。

【比較表】SDRとBDR比較表

項目 SDR(反響型) BDR(新規開拓型)
リード起点 インバウンド(問い合わせ起点) アウトバウンド(自社主導)
ターゲット企業規模 中小企業(SMB)中心 大企業(エンタープライズ)中心
アプローチ方法 受動的・迅速対応 能動的・戦略的アプローチ
主なリード源 Web問い合わせ、資料DL、展示会 ターゲットリスト、ABM施策
KPI例 リード数、商談化率、対応速度 アポ獲得率、契約単価、LTV
適した市場 SMB市場(国内99.7%) エンタープライズ市場(国内0.3%)

日本国内の大企業は約11,000社(0.3%)であり、競争が激しくLTV(顧客生涯価値)が高いため、BDRの戦略的アプローチが有効とされています。

SDR(反響型)の役割と特徴

SDRは、マーケティング活動で獲得したインバウンドリードに対応する役割を担います。

SDRの主な業務は以下の通りです。

  • 問い合わせや資料ダウンロードがあったリードへの迅速な連絡
  • ヒアリングによるニーズ・課題の把握
  • 商談可能と判断したリードのフィールドセールスへの引き継ぎ
  • 商談化に至らないリードのナーチャリング

SDRで重要なのは、リードへの対応速度です。問い合わせから時間が経つほど、見込み顧客の関心は薄れていきます。インバウンドリードに対しては、できるだけ迅速にコンタクトを取ることが商談化率向上につながります。

KPI設計では、リード数、商談化率、初回対応までの時間などが一般的に用いられます。

BDR(新規開拓型)の役割と特徴

BDRは、まだ接点のない企業に対して能動的にアプローチし、商談機会を創出する役割を担います。

ABM(Account-Based Marketing) とは、特定の企業アカウントをターゲットに絞り、個別戦略でアプローチするマーケティング手法です。BDRとの親和性が高く、大企業向けの新規開拓で効果を発揮します。

BDRの主な業務は以下の通りです。

  • ターゲット企業リストの作成と優先順位付け
  • 企業ごとの課題仮説の構築
  • 電話・メール・SNSなどを活用したアウトリーチ
  • キーパーソンとの関係構築
  • 商談機会の創出とフィールドセールスへの引き継ぎ

2026年に向けてBDRの役割は進化しており、単なるアポ獲得ではなくパイプライン創出全体に責任を持つ役割へシフトしつつあります。ABMとの連携や、長期的な関係構築を重視する傾向が強まっています。

KPI設計では、アポ獲得率、契約単価、LTVなどが重視されます。

SDR/BDRを導入しても成果が出ない失敗パターン

SDR/BDRの定義を理解しただけで導入を進め、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス間でターゲット像やメッセージがバラバラになり、リードは獲得できても商談化・受注につながらない——これはよくある失敗パターンです。

このパターンでは成果が出ません。なぜなら、各部門が異なるターゲット像を追いかけることで、リードの質と商談の質にギャップが生まれるからです。

よくある失敗例

  • マーケティングが獲得するリードと、SDR/BDRが優先すべきリードの基準が合っていない
  • インサイドセールスが「商談可能」と判断する基準と、フィールドセールスが求める商談の質にズレがある
  • 各部門でペルソナ定義が異なり、訴求メッセージに一貫性がない
  • KPIが部門ごとに最適化され、全体最適になっていない

部門間でターゲット・メッセージがバラバラになる問題

部門間の一貫性欠如は、商談化率・受注率の低下に直結します。

例えば、マーケティングが「認知度向上」を目的に幅広いリードを獲得した場合、その中には自社のターゲット外の企業も多く含まれます。SDRがそのリードに対応しても、商談化につながらないケースが増えます。

また、インサイドセールスが「商談化数」をKPIにしている場合、質より量を優先してしまい、フィールドセールスが求める「受注確度の高い商談」とのギャップが生まれます。結果として、フィールドセールスから「リードの質が悪い」という不満が出ることになります。

この問題を解決するには、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールスの各段階で、「誰に」「何を」「なぜ」というメッセージを一貫させる仕組みを作ることが不可欠です。

自社に適したインサイドセールス体制の選び方

自社に適した体制を選ぶには、ターゲット市場とリソースを踏まえた判断が必要です。

日本市場は中小企業が99.7%を占めるため、多くの企業にとってはまずSDRで基盤を構築し、必要に応じてBDRを追加するハイブリッド体制が有効です。ただし、エンタープライズ市場をメインターゲットとする場合は、BDRを先行して立ち上げる選択もあります。

体制選択の判断基準

  • SDR先行: インバウンドリードが一定数ある、SMB市場がメインターゲット、迅速な商談化を重視
  • BDR先行: 大企業がメインターゲット、高単価・長期契約を狙う、ABM施策を実施中または予定
  • ハイブリッド: 両方の市場を狙う、リソースに余裕がある、段階的に体制を拡大したい

以下のチェックリストで、自社のマーケティング→インサイドセールス→フィールドセールス間の一貫性を確認してください。

【チェックリスト】インサイドセールス一貫性チェックリスト

  • ターゲット企業の定義(業種・規模・課題)がマーケ・IS・FSで統一されている
  • ターゲットペルソナ(役職・決裁権・課題)がマーケ・IS・FSで統一されている
  • 訴求メッセージ(提供価値・差別化ポイント)がマーケ・IS・FSで一貫している
  • リード獲得時の情報項目がIS・FSの判断に必要な情報を含んでいる
  • MQL(マーケティング認定リード)の基準がマーケ・IS間で合意されている
  • SQL(営業認定リード)の基準がIS・FS間で合意されている
  • 商談引き継ぎ時の情報共有フォーマットが標準化されている
  • マーケからISへのリード引き継ぎ基準が明文化されている
  • ISからFSへの商談引き継ぎ基準が明文化されている
  • 各部門のKPIが全体最適を意識した設計になっている
  • 定期的な部門間ミーティングでリード・商談の質をレビューしている
  • FSからISへのフィードバックループが機能している
  • ISからマーケへのフィードバックループが機能している
  • 失注理由・商談化しなかった理由が分析・共有されている
  • 部門間で共通のCRM/SFAを使用し、情報が一元管理されている

SDRとBDRのハイブリッド体制の考え方

多くの日本企業にとって、SDRを基盤にBDRを追加するハイブリッド体制が現実的な選択肢となります。

まずはSDRでインバウンドリードへの対応体制を構築し、商談化のノウハウを蓄積します。その上で、エンタープライズ市場への進出や高単価案件の獲得を目指す場合に、BDRを追加で立ち上げるという段階的なアプローチが有効です。

ハイブリッド体制では、SDRとBDRで異なるKPIを設定しつつ、全体としての商談化率・受注率を最適化することが求められます。両チームが同じターゲット像とメッセージを共有し、情報連携を密に行うことが成功の鍵です。

まとめ:SDR/BDRの違いを超えて一貫性を作る

SDRとBDRの違いを理解し、自社に適した体制を選ぶことは、インサイドセールス導入の第一歩です。しかし、それだけでは十分ではありません。

要点の整理

  • SDRはインバウンドリード対応の反響型、BDRは新規開拓型。ターゲット市場によって使い分ける
  • 日本市場はSMBが99.7%を占めるため、多くの企業ではSDRを基盤にBDRを追加するハイブリッド体制が有効
  • SDR/BDRの定義を理解しただけで導入しても、部門間の一貫性がなければ成果は出ない
  • マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールスで「誰に・何を・なぜ」を一貫させる仕組みが重要

成果を出すには、マーケティング→インサイドセールス→フィールドセールスの各段階で「誰に・何を・なぜ」のメッセージを一貫させる仕組みを作ることが不可欠です。

まずは本記事のチェックリストを使って、自社の部門間一貫性を確認することから始めてみてください。

「記事は出してるのに商談につながらない」を解決する。
御社を理解して書くから、刺さる。この記事はMediaSprintで作成しました。

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よくある質問

Q1SDRとBDRの違いは何ですか?

A1SDRはインバウンドリードに対応する反響型で、問い合わせ起点の受動的アプローチにより商談化を目指します。主に中小企業(SMB)がターゲットです。一方、BDRは未接触企業に能動的にアプローチする新規開拓型で、自社主導でターゲット企業を選定して開拓します。主に大企業(エンタープライズ)がターゲットとなります。

Q2SDRとBDRのどちらを先に導入すべきですか?

A2日本市場は中小企業が99.7%を占めるため、多くの企業ではまずSDRで基盤を構築し、必要に応じてBDRを追加するハイブリッド体制が有効です。ただし、大企業をメインターゲットとする場合はBDRを先行させる選択もあります。自社のターゲット市場によって判断してください。

Q3インサイドセールスを導入しても商談化しない原因は何ですか?

A3SDR/BDRの定義を理解しただけで導入し、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス間でターゲット像やメッセージがバラバラになっているケースが多いです。各部門が異なる基準でリードを評価することで、リードの質と商談の質にギャップが生まれます。部門間で「誰に・何を・なぜ」を一貫させる仕組みが重要です。

Q4BDRの役割は今後どう変わりますか?

A42026年に向けてBDRの役割は進化しており、単なるアポ獲得からパイプライン創出全体に責任を持つ役割へシフトしつつあります。ABM(アカウントベースドマーケティング)との連携や、長期的な関係構築を重視する傾向が強まっています。

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B2Bコンテンツマーケティング実践ガイド編集部

「PVではなく商談につながる」をテーマに、BtoB企業のマーケ担当者へ実践ノウハウを発信。デシセンス株式会社が運営。